「幸いです」の意味と正しい使い方|類語・同義語の解説付き

  • 2017-8-1

仕事のメールや文書の中で、よく目にすることがある「幸いです」という表現。正確な意味を知った上で、使えているでしょうか。今からすぐにでも、ビジネスシーンで活用できるよう、「幸いです」の意味や使い方のほか、同義語や例文も合わせて紹介していきます。

ビジネスで使う「幸いです」の意味

「幸いです」という表現は、ビジネス上のメールや文書など、かしこまった文章の中でよく見かけます。自分が相手に対して、何かお願いしたいときに使う丁寧な表現です。もし、「○○してください。」という直接的な表現を使用したら、相手に失礼な印象を与えてしまうと感じる場合には、柔らかいニュアンスを持つ「幸いです」を使用します。実際には、「○○していただければ幸いです。」というような使い方が一般的です。

さらに、相手に贈り物をする場合や何らかの便宜を図る場合に、「幸いです」が使われることもあります。すなわち、自身が選んだ贈り物や段取りをしたことに対して、「相手が喜んでくれたらうれしい」と自身が期待する気持ちを表す表現です。単に、自分がうれしいという感情表現ではなく、あくまでも相手の好意的な反応を期待して使用される点に注意しましょう。具体的な使い方については、後ほど例文とともにご説明しますので、合わせてご覧ください。

目上の人に対する「幸いです」はNG

一見すると敬語かと勘違いする人もいるほど、丁寧なニュアンスを醸し出すのが「幸いです」という表現。しかしながら、実際、「幸いです」を目上の人に対する文書やビジネスメールで使うことは、避けた方がよいとされています。なぜなら、相手の受け取り方によっては、少々失礼な印象を与えてしまう場合があるからです。自分よりも明らかに立場が上の方や目上の人に対して、敬意を確実に込めたいのであれば、「幸いに存じます」という表現に変えましょう。ちなみに、ここでいう「存じます」とは、「思います」を敬語にした表現です。

さらに、お世話になっている上司や得意先の役員などに対して、最上級の敬意を表したいときには、「幸甚(こうじん)に存じます」が最もふさわしい表現となります。

「幸いです」を使う際の注意事項

「幸いです」や、その敬語表現である「幸甚に存じます」を使用する際には、留意しておくべきことがあります。なぜなら、「幸いです」という表現は、「○○してくれたら助かる」「○○をしてもしなくてもよい」といった、若干あいまいな意味と捉えられる可能性があるからです。

例えば、相手に対して、「○○様にお伝えいただければ幸いです。」という表現を使ったと仮定します。この場合、文面を読んだ相手方は、「○○様に伝える」という行為を必ずしなければならないと理解することができるでしょうか。その答えは、No(いいえ)です。むしろ、「自分の都合が合えば、○○様に伝えよう」といった程度に捉えるのが一般的となります。したがって、もし、確実に相手に特定の行為を依頼したいのであれば、「幸いです」の使用は控えることをおすすめします。

ビジネス上で意思疎通を円滑に行なうためにも、自分が相手に対して依頼する気持ちをはっきりと伝えたいときは、「お願い申し上げます」という表現をするのが適切です。

「幸いです」を使ったビジネス文例

ビジネスマナーに則って、適切に「幸いです」や「幸甚に存じます」を使えるよう、具体例を紹介します。

「幸いです」の文例

例1:取引先の担当者に対して、何か分からないことを尋ねたいとき
→「○○の件につきまして、ご教示いただければ幸いです。」

例2:相手会社に対して、以前より依頼されていたものをお届けするとき
→「先日お約束しておりました○○を同封しております。御社にて、ぜひお役立ていただければ幸いです。」

例3:顧客からの質問に対して、参考資料をメールに添付して送付する場合
→「ご質問の件につきましては、添付の資料をご参照いただければ幸いです。」

「幸甚に存じます」の文例

例1:大切なクライアントに対して、都合がついたら連絡をもらいたいとき
→「お手すきの際に、担当○○までご一報いただければ幸甚に存じます。」

例2:展示会の案内状で、新作をご覧いただきたいという気持ちを伝えたいとき
→「お時間の許す限り、有名デザイナーA氏の新作をご高覧賜りましたら幸甚に存じます。」

例3:創立10周年を記念して、特注品を得意先に贈る場合
→「弊社創立10周年の記念品を、ぜひお納めいただけましたら幸甚に存じます。」

「幸いです」の類語・同義語は?

ビジネスメールや挨拶状など、文書の中では「幸いです」や「幸甚に存じます」という表現は一般的ですが、電話など会話上では別の表現を使います。

例えば、「幸いです」の類語や同義語としてよく使われる表現が、「ありがたいです」「大変助かります」といった言い回しです。ときには、「○○していただければありがたいのですが」というように、語尾をあいまいにすることで、聞き手に対してより一層柔らかい印象を与えることもできます。さらに、相手の好意的な行為を喜ぶ気持ちを強く伝える言い方として「○○していただき感謝感激です。」という表現も可能です。

一方、目上の方に使う表現「幸いに存じます」の類語や同義語は、基本的には前述のとおりですが、少し硬さを和らげるために「幸いです」という表現を使うこともできます。

まとめ

使用する相手や依頼する気持ちの強さによって、「幸いです」という表現を日ごろから上手に取り入れていきましょう。取引先やお客様などに対して、感じがよい応対ができるようになるためにも、「幸いです」や「幸甚に存じます」をしっかりとマスターしておきたいものですね。

ページ上部へ戻る