あなたは使っていない!?「ら抜き言葉」意味や見分け方とは

日本語の乱れの代表格ともいえる「ら抜き言葉」ですが、自分は使用していないと自信をもって言える方は、どれくらいいるでしょうか。

「違和感を感じるから、すぐに分かる」なんて方もいると思いますが、果たして本当にそうでしょうか。「ら抜き言葉」を感覚でのみ判断しているのであれば、その感覚が正しいかどうか、この記事を読んで確認してみてください。

ら抜き言葉とは活用形の誤り


「ら抜き言葉」とは、言葉の一部として必要な「ら」の文字が抜けてしまっている「見れる」「来れる」といった言葉を指します。

特徴としては「動詞を可能の意味で活用する場合の助動詞で起こる誤り」、つまりは「~することができる」の意味として使用される助動詞「~られる」だけで発生する誤りであることが挙げられます。

「見られる」「来られる」などのように使用される「~られる」という助動詞には、「受け身・自発・可能・尊敬」という四つの意味がありますが、なぜ「可能」の意味でのみ間違いが発生するのかといえば、それは「動詞の五段活用」と「可能動詞」の存在が関係しているためです。

動詞の五段活用といえば「書かない・書こう・書きます・書く・書くとき・書けば・書け」というように、活用の語尾が五十音図における「あ・い・う・え・お」の五段に渡って変化することを言いますが、この中には可能を意味する活用が含まれていません。

そのため、現代ほど言葉が多様ではなかった鎌倉時代の頃には、五段活用の動詞に助動詞を接続する形で「書かるる」などとして可能を表す活用が使われていました。それから時が流れ、日本が室町時代となった頃に「可能動詞」が生まれます。

「可能動詞」は五段活用の動詞に助動詞を接続することなく、「可能」を表すために発生した形であり、「書かるる」とされていた表現を「書ける」と表せるようになりました。そして、ここで登場するのが「ら抜き言葉」です。「可能動詞」は五段活用の動詞でのみ使用できる形であるため、上一段活用や下一段活用、カ行変格活用といった動詞には当てはまらないのです。

つまり、五段活用以外の動詞では、これまで通り助動詞を接続して「可能」を表さなければいけないわけですが、「可能動詞」と助動詞の「~られる」を混同することによって、文法的に必要な「ら」が欠落した「ら抜き言葉」になってしまうのです。

文化庁の調査で「ら抜き言葉」が多数派と判明


文化庁が毎年行っている「国語に関する世論調査」では、五年に一度の頻度で「ら抜き言葉」に関する調査が行われています。

「食べられない・食べれない」「来られますか・来れますか」などのように二択の選択肢をいくつか設け、「どちらの言い方を普通使うか」との質問によって、その割合が調査されています。

これまでの調査では、若い年代において「ら抜き言葉」を使用するとの回答が過半数を超えることはあったものの、すべての年代における割合で過半数を超えることはありませんでした。

しかし、2015年に行われた調査では「見られた・見れた」「出られた・出れた」という設問で、ついに「ら抜き言葉」を使用するとの回答が過半数を超える結果となりました。

「若者言葉」などと呼ばれている「ら抜き言葉」ですが、過去の調査結果の推移や2015年の調査結果などを考えると、若者だけが使用する言葉ではなくなりつつあるといえます。

しかし、「考えられない・考えれない」という設問では、「ら抜き言葉」を使用しないとの回答が約九割を占めているため、「ら抜き言葉」を使用する言葉と使用しない言葉の区別化が進んでいることが伺えます。

将来、動詞の活用形の一つとして「ら抜き言葉」が確立することも考えられますが、現在の国語においては明確な誤りとされているので、言葉選びに気を配る必要があるビジネスシーンなどでは使用しないように気をつけましょう。

「ら抜き言葉」の見分け方とは


五段活用以外の動詞では「ら」を抜いてはいけない、と言われても、いちいち動詞の活用形を思い出すのは手間のかかる作業です。

中には活用形を思い出せず、調べ直さなければいけない動詞が出てくることも、可能性として否定できません。

ですが、刻々と状況が移り変わるビジネスシーンにおいては、活用形を思い出したり調べたりしている時間は無駄であり、不要な時間といえます。

そこでおすすめしたいのが、勧誘の形である「~よう」を使用した「ら抜き言葉」の見分け方です。

具体的な見分け方としては、「ら抜き言葉」かどうか確認したい動詞に「~よう」が付く場合は「ら抜き言葉」、「~よう」以外の形になる場合は「ら抜き言葉」ではない、として見分けます。

例を挙げるとするならば、「見る→見よう」「着る→着よう」などと言い換えられる場合は「ら抜き言葉」になってしまう可能性のある動詞です。

一方、「歩く→歩こう」「売る→売ろう」などのように「~よう」が付かない動詞は「ら抜き言葉」に当たらない動詞と判断できます。

このように、短時間で簡単に見分けることで、ビジネスシーンにおける会話をスムーズに進めることが可能となります。ら抜き言葉かどうかの判断に迷った場合は、ぜひ活用してみてください。

まとめ

ここまで「ら抜き言葉」について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。「ら抜き言葉」は現在の国語において誤りとされている表現です。

言葉に配慮しなければいけないビジネスシーンでは、使用してはいけない言葉の一つとして挙げられるものですので、ついつい使用してしまわないよう気をつけておきましょう。

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