フリーランスと派遣の違い・掛け持ちのメリットとは?

働く企業に直接雇用されない働き方として、派遣契約とフリーランスとしての業務委託契約があります。2015年の派遣法改正により、ITエンジニアや広告デザインの業種の派遣も、3年の上限が適用されました。制限も多い派遣という働き方ですが、フリーランス派遣と掛け持ちすることで、どのような利点があるのでしょうか。

フリーランスと派遣社員の違いとは?

雇用契約か業務委託契約か

フリーランスと派遣社員の違いの一つとして、雇用関係を含めた契約の違いという点が挙げられます。派遣社員は派遣会社と雇用関係を結び、報酬は時給制、一定の期間ごとの契約となり、勤務は同一職場で最長3年と定められています。

一方フリーランスは、クライアントと直接業務委託契約を締結するため、期間や報酬はその契約に依るところが大きくなります。派遣の雇用契約では働く場所や時間、仕事の手順などが定められているのに対して、業務委託契約では、仕事の成果物の納品が約束となり、場所や時間帯は問われません。

税金の種類・支払い方

派遣社員であれば原則的に所得税は源泉徴収され年末調整も行われるため、正社員とあまり変わるところはありません。対してフリーランスで働いている場合は、自分で確定申告を行い、税額を算出し、そして納税までを自身で行う必要があります。また、所得税や住民税だけではなく、場合によっては消費税や個人事業税もかかってくることになるでしょう。

フリーランスが支払う税金の種類と計算方法
正社員や派遣社員、パートタイマなどの働き方だと、基本的に給与から税金が差し引かれています。しかし、フリーランスの場合、自分で確定申告をして納税をしなければなりません。こちらでは、フリーランスが支払う税金と、それぞれの計算方法を紹介しています。

年金・保険の加入方法

派遣社員は要件を満たすことで派遣会社で社会保険に加入することが可能です。その際の手続は派遣会社が行ってくれるため、派遣社員は特に自分で手続を行う必要はありません。

一方、フリーランスの場合は社会保険に加入することが難しいため、自身で国保や国民年に加入し決められた額を支払う必要があります。そして、フリーランスは雇用保険や労災に加入することができないという点にも注意が必要でしょう。

フリーランスと派遣の掛け持ちのメリット


フリーランスは自分の働く時間を自分で調節できる代わりに、毎月安定した収入を得られる保障がありません。それに対して派遣は、働く時間と場所が制限される代わりに、月々得られる給与が安定しています。このふたつを掛け持ちするメリットを見ていきましょう。

フリーランスとは異なり収入が安定

フリーランスと派遣を掛け持ちする利点としては、フリーランス一本で働くより収入が安定するという点が挙げられます。フリーランスはクライアントの数や契約次第で収入が変化するため予測が難しい部分があるのですが、派遣であれば数ヶ月単位で仕事の確保ができます。そのため、派遣で安定した生活費を得つつ、フリーランスで冒険するといったことも可能でしょう。

スキルアップと人脈作り

フリーランス一本で働いているとなかなか人脈を作る機会に恵まれない場合もあるでしょう。その場合、派遣と掛け持ちすることでお互いの良いとこ取りをすることができ、職場で人脈を作りつつ、そこでしか磨けないスキルを得ることも可能です。そして、同業者との関わりで自分に足りないものに気付くこともできるのではないでしょうか。

オーバーワークを回避

フリーランスで在宅ワークを行っている場合、一人作業になるためどうしても仕事量の調整が難しい部分があります。派遣社員として働くことにより、クライアントとの間に派遣元が入ってくれるため、オーバーワークを回避しやすいのも兼業の利点です。せっかく収入を得てもオーバーワークにより心身に悪影響を及ぼしてしまっては意味がありません。

2015年の派遣法改正の影響とは?

派遣エンジニアの派遣期間に影響

社員は、基本的に派遣先に3年間までしか勤務することができません。しかし、専門26業務にあたる業務を行う派遣の場合は期間の制限がありませんでした。ところが、2015年の9月に、労働者派遣法が改正により、「専門26業務と自由化業務の区分廃止」が行われました。つまり、どのような業務であっても3年間の上限がついてしまうということです。

専門26業務には、ITエンジニアや広告デザインなどが含まれます。ITエンジニアとして派遣社員をしていた場合、勤務期間が3年を超えたら、派遣先で直接雇用してもらうか、派遣元に無期雇用契約を結んでもらうか、契約終了するかの3択になったということです。

この3年の制限は、ITエンジニアの直接雇用の機会を増やすとも考えられますし、「派遣社員」である限り3年ごとに契約終了の機会がきてしまうとも考えられます。ITエンジニアとして、フリーランスになるか派遣になるか迷っている場合は、3年のリミットがあることを知った上で検討しましょう。

派遣からフリーランスになるには?

フリーランスに必要な能力

フリーランスに必要な能力としては、営業力や自己管理能力、情報収集力、環境適応力等が挙げられるでしょう。フリーランスは自分の身一つで生計を立てなければならないため、良くも悪くも自己責任が求められる世界です。成功しても失敗しても全ての責任が自分に降り掛かってくるため、常にアンテナを高く持ち、スキルや知識を磨き続ける必要があるでしょう。

デザイナーは最低2~3年の実務経験

デザイナーとしてフリーランスを目指す場合は最低2〜3年の実務経験が求められます。自分が作成したデザインのポートフォリオは勿論のこと、実績の有無が単価の分かれ道となるため、まずはアピール力の強い実績を得ることが大切になるでしょう。

エンジニアなら得意な言語を習得

エンジニアとしてフリーランスを目指す場合は、独学でも構わないので何かしら得意な言語を一つ習得しておきましょう。エンジニアは現在売り手市場と言われていることもあり、フリーランスとしての案件も比較的見つけやすいと言えるでしょう。しかし、良い条件の案件を受注するためには、やはり高いスキルレベルが求められることに違いはありません。

個人事業主になるための手続き

フリーランスとして働く際には個人事業を開業する手続きが必要です。しかし、法人化(自営業含む)しなければそれほど難しいものではなく、原則的に税務署に開業届を提出することで手続きは完了します。その際、青色申告の承認申請書も同時に提出し、複式簿記で取引を記帳すれば様々な恩恵を受けることが可能です。

個人事業主になるための開業方法と確定申告のやり方
フリーランスとは、誰にも雇用されず、時間と場所にとらわれない働き方をさします。日本でフリーランスとして働くには、個人事業主として開業する必要があります。こちらでは、個人事業主として開業するメリット・デメリットから、開業の方法、確定申告について紹介しています。

確定申告が必要

フリーランスとして働く場合は原則として確定申告を行う義務が課せられます。年間の所得額が基礎控除の38万円以下であれば確定申告が不要になるケース等も存在しますが、基本的には確定申告をした方が得られるメリットは大きいでしょう。

まとめ

派遣社員として働くことで安定的な収入を得て、フリーランスで自分の興味ある案件を受け、スキルアップと共に収入を増やすことが可能です。両者はそれぞれメリットデメリットがある働き方ですが、掛け持ちすることによりそれらの良いとこどりを図ることができるでしょう。

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