業務委託の人件費の扱いは? 消費税について解説

業務委託で仕事を受ける際、人件費はどのような扱いになるのでしょうか。雇用契約では消費税がかからないのが一般的ですが、業務委託の場合は異なるようです。この記事では、業務委託について、そしてその際にかかる報酬に対する消費税についてご紹介します。

業務委託契約について

2種類の契約形態がある

業務委託契約には、大きく分けて「請負契約」と「委任契約」の二種類の契約形態が存在します。請負契約は主に成果物の納品が契約完遂の条件となるものであり、委任契約は決められた業務を専門家としての注意義務を持って進めることが契約完遂の条件となる契約です。

業務委託契約書について

業務委託契約を締結する際には、業務委託契約書を作成するのが一般的です。業務委託契約書には報酬額や成果物の内容、納期、責任負担等を記載するのが通常であり、契約内容の詳細や万一の際の解決方法等を予め合意するために作成します。業務委託契約書がなくても口頭でそれらを決めることは可能ですが、書面にすることで確かな両者の同意を確認することができるでしょう。

業務委託料にかかる消費税について

事業者が事業として行う取引

事業者が事業として行う取引は消費税の課税対象です。事業者が事業として行う取引とは、対価を得る目的で継続かつ独立した資産譲渡等を繰り返すことを差します。継続的に行われる中古自動車の販売等は事業取引になりますが、自分が乗っていた自動車を一回限り売却することは事業とは見なされません。

資産の譲渡など

消費税法上の「資産の譲渡等」とは、事業として有償にて行われる商品及び製品等の販売、資産の貸付、若しくはサービスの提供のことを差します。通常の事業活動は概ねこちらに含まれると考えて良いでしょう。

対価として行う取引

対価として行う取引とは、商品を販売してその対価を受取る行為のことを指します。何かしらの提供に対して金銭を得る取引のことになるため、一方的に行われる寄付や補助金等は含まれません。また、宝くじの当選等の場合も何かの対価とは言えないため、対象外となるでしょう。

人件費について

人件費に消費税がかかるかどうかはその実態によって判断されます。正社員やアルバイト、パート等を雇用して給与を支払う場合は、事業としての資産の譲渡等には当てはまらないため消費税の課税対象外となります。しかし、何かしらの作業等を外注する場合は消費税がかかります。あくまでも実態を見て判断することが大切です。

消費税を納めなくてもよい場合

開業した2年間は免税

消費税は一般的に開業後二年間は納める必要がありません。開業後二年間は「免税事業者」と見なされるため、特別な届け出を行わずとも自動的に消費税が免除されるのが通常です。

売上が1,000万未満

事業年数に関わらず、売上が1,000万円未満の場合も消費税を納める必要はありません。売上が1,000万円を超えた場合は、その翌々年から課税事業者となりますが、もし年度の前半の内に売上が1,000万円を超えた場合は翌年から課税事業者となる点に注意しましょう。

給与として報酬を得た場合

業務委託ではなく、給与として報酬を得た場合にも消費税を納税する義務はありません。給与として報酬を得た場合は正社員やアルバイト等雇用契約が結ばれていることが想定されますので、上述した通り、事業としての資産の譲渡等には含まれないと見なされます。

業務委託の源泉徴収について

源泉徴収とは?

源泉徴収とは、給与や報酬の支払い者が予め一定の税率で所得税を計算し、その分を差し引いた上で給与や報酬を支払う制度です。差し引かれた税額分は会社等の雇用主が直接納税する形になり、もし過不足が生じた場合は年末調整が行われて相殺されます。

消費税の扱いについて

一般的に、業務委託として仕事を依頼する場合には消費税を支払う義務があります。源泉徴収を行う際には、消費税分も含めて計算するのが原則です。しかし、請求書に報酬額と消費税額が明確に区分されて記載されている場合には消費税額分を除いた部分のみ源泉徴収を行うことが可能です。

交通費の扱いについて

業務委託の経費として交通費が発生することもありますが、報酬が支払われる際には交通費も含めて源泉徴収が行われるのが一般的です。ここで気をつけたいのは、交通費に対する消費税という点です。電車やタクシー等は既に税込みの金額になっているため、交通費を別途請求できる場合は、二重に請求してしまわないよう注意しましょう。

確定申告を行う

交通費等を別途請求可能な場合、その金額も含めて源泉徴収されるのが一般的ですが、交通費は旅費交通費という費目で経費にすることが可能です。その場合は、確定申告を正しく行うことで源泉徴収された分を取り戻すことができるため、業務委託で仕事を行った際は忘れず確定申告を行うことをおすすめします。

まとめ

自営業やフリーランスとして仕事を受ける際には業務委託契約を結ぶのが一般的ですが、そのルールや報酬の支払いに関してはしっかりと勉強しておいた方が良いでしょう。雇用契約とは異なり報酬には消費税を請求できる等、知っておいて損はありません。

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