わかりやすい税金入門!所得税の計算の方法について詳しく解説

  • 2017-9-4

所得税は、一定額以上の所得がある場合に、その金額に応じて支払わなければなりません。しかし、会社員などは、給与から自動的に差し引かれているため、具体的な計算方法を知らないという人も多いでしょう。そこで今回は、所得税の計算方法について解説します。

所得税の税率は累進課税方式

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所得税は、個人の利益に課され、国に対して納める税金です。1月から12月までの1年間の所得が対象となり、翌年3月15日までに申告・納税を行います。ただし、会社員の場合は、月々の給与から所得税見込額を天引きし、年末に精算する源泉徴収が行われています。
なお、所得税は、一部の分離課税方式の所得を除き、所得が多いほど税率が高くなる累進課税制です。

基本の所得税の計算方法とは?

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所得税は、課税所得金額に対して発生します。課税所得とは、収入額から各種の所得控除を差し引いたものです。収入を得るために発生した経費は所得から差し引くことができます。給与所得者の場合は、経費を個別に算出することが難しいため、代わりに給与から一定額を控除する給与所得控除が設定されています。

また、所得税においては、個人の事情を考慮するために、全員が受けられる基礎控除をはじめ、14種類の所得控除がみとめられています。所得控除の金額は、収入から差し引くことができ、課税所得には入りません。所得控除は物的控除と人的控除に大別され、次のよう種類の控除が認められています。

物的控除には次のような種類があります。該当する支払いがある場合、条件を満たせば所得控除がうけられます。

・災害や犯罪などを被った資産に配慮する「雑損控除」
・一定額以上の医療費支払の負担を軽減するための「医療費控除」
・公的制度の保険料に対する「社会保険料控除」
・小規模企業共済の掛金に対する「小規模企業共済等掛金控除」
・支払った保険料の一部が控除となる「生命保険料控除」「地震保険料控除」
・公益のために支払われた寄附金が対象となる「寄附金控除」

また、支出に関わらず納税者の事情に応じて定められた人的控除には、次のような種類があります。

・全員が対象の「基礎控除」
・配偶者の所得に応じて受けられる「配偶者控除」「配偶者特別控除」
・扶養親族がいる場合に受けられる「扶養控除」
・障害がある人や、障害のある人を扶養している場合に受けられる「障害者控除」
・配偶者との離婚や死別により、子を扶養している場合に受けられる「寡夫・寡婦控除」
・納税者自身が勤労学生の場合の「勤労学生控除」

所得税の金額は、収入から、これらの所得控除額をすべて差し引いた課税総所得に対して、金額に応じた規定の所得税率を乗じ、税率により設定された控除額を差し引いた金額です。税率は、5%から45%まで7段階に分けられています。

賞与の所得税の計算方法とは?

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給与所得者の賞与の所得税は、通常、「賞与に対する源泉徴収額の算出率の表」を用い、前月の給与と扶養親族の数から該当する税率を採用します。そして、賞与金額を乗じて算出します。「給与所得者の扶養控除等申告書」を勤務先に提出済みの場合は甲欄、未提出の場合は乙欄の数値です。

賞与が前月の給与の10倍を超える場合や、前月の給与がない場合には、賞与表ではなく、「給与所得の源泉徴収税額表」の月額表を用いて別途計算を行います。なお、給与や賞与の金額は、社会保険料等を差し引いたものを用います。

所得税が発生しないのはどんなとき?

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所得税には、控除額が定められていますので、収入によっては所得税が発生しない場合もあります。具体的には、次のような事例があります。

収入が38万円以下の場合

基礎控除が38万円ありますので、課税所得金額が0円となります。

給与が年間103万円以下の場合

基礎控除38万円と給与所得控除65万円により、課税所得は0円です。勤務先で源泉徴収されていた場合には、年末調整で支払済の源泉所得税が返還されます。

公的年金受取額が65歳未満で108万円以下、65歳以上で158万円以下の場合

老齢年金や老齢厚生年金などの公的年金や企業年金を受け取っている場合、65歳未満であれば70万円、65歳以上では128万円までは全額控除の対象です。したがって、基礎控除分とあわせて、65歳未満で108万円以下、65歳以上で158万円以下の年金額の場合には課税所得は0になるため、所得税は発生しません。

フリーランスの所得税計算方法

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フリーランスの場合、1年間の所得税を確定するために翌年の3月15日までに確定申告を行います。この日までに、1年間の所得について管轄の税務署へ申告と納税を行います、納税の期限も3月15日となっていますので、忘れないようにしましょう。

フリーランスの場合、収入から経費と控除額を差し引き、課税所得金額を算出します。そして所得税の速算表から、該当する税率および控除額を用い、所得税の計算を行います。

会社員では会社の年末調整で納税や還付が済んでしまうという人も多いです。しかし、医療費控除など一部の控除を受ける場合や、給与所得以外の収入が一定額以上ある場合は、所得税の金額が変わり確定申告が必要となりますので、所得税の仕組みと計算方法を知っておくと役立ちます。

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