これだけは知っておきたい!所得税法の特徴と基礎知識

個人の所得にかかる税金である所得税は、所得税法によって規定されています。一部の非課税となる所得以外には所得税が発生しますが、所得税を計算するうえでは、課税の仕組みと対象となる所得の種類などを知っておく必要があります。確定申告などの必要が出てきた場合に役立つよう、所得税に関する基礎知識をまとめました。

所得税の仕組みと所得税法

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所得税とは、個人の所得に対して課される税金です。所得税の課税内容については所得税法において規定されています。
所得税は納税者がみずから申告と納税を行う申告納税方式ですが、申告や納税を円滑化するために、支払いを行う側があらかじめ所得税を差し引いてから支払いを行う制度も導入されています。これが、所得税法204条に定められている源泉徴収です。
1年間全ての所得が、所得税の対象となります。所得控除を差し引いた課税所得金額に規定の税率をかけて計算される総合課税で、所得が大きくなるほど税率が上がる超過累進です。一部の所得については、ほかの所得と別に税額を計算する申告分離課税が採用されています。
また2013年から2037年までは、所得税額の2.1%が復興特別消費税としてあわせて徴収されます。

所得税の対象となるものは10種類

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所得税の対象となる所得は、所得税法第34条では10種類に分類されています。その種類により、税率や控除額などが異なります。それぞれの内容は次の通りです。

・利子所得
預貯金や公社債投信などの分配金など、利息に関するものがあてはまります。

・配当所得
株主や出資者が受け取る配当や、投資信託などの分配金などをいいます。

・不動産所得
土地や建物などを貸し付けることによって得られる収入です。

・事業所得
事業によって得られる所得です。

・給与所得
会社からもらう給料やボーナスなどの所得です。

・退職所得
退職手当や、厚生年金基金の一時金など、退職にともなって発生する所得をいいます。

・山林所得
山林を譲渡することによって発生する所得です。取得より5年以内の場合は事業所得もしくは雑所得となります。

・譲渡所得
土地や建物、宝石などの資産を譲渡して得られる所得です。事業用の場合は対象外となります。

・一時所得
資産の譲渡や役務の対価などに該当しない営利外の所得です。懸賞金や競馬・競輪の払戻金、贈与された金品のほか、生命保険の一時金や損害保険の満期返戻金などがあります。

・雑所得
公的年金や、作家以外の人が受け取る原稿料、非営業資金の利子など、これまでご紹介した所得のどれにもあてはまらないものです。

知っておきたい非課税所得の存在

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所得の中には、所得税の対象とならない非課税所得もあります。非課税所得とは、社会政策上所得税の対象とならない所得であり、以下の種類の所得が規定されています。なお、非課税所得は特に手続きを必要とせず、課税の対象とされないものです。

・障害者の税負担軽減と貯蓄推奨を目的とするもの
障害者の税負担を軽減する目的で、障碍者の少額預金や公債の利子はそれぞれ元本350万円まで非課税です(いわゆるマル優枠)。また、元本550万円までの財形貯蓄(住宅・年金)についても非課税となっています。

・実費弁償の性格があるもの
給与所得者の旅費や月額15万円までの通勤手当、その他制服や食費など会社から受ける業務に必要な現物給与などです。

・社会政策的配慮に関するもの
負傷や疾病で受ける給付や遺族年金、損害賠償金、保険給付、生活保護給付などは課税対象となりません。

・公益的な目的
学術奨励金や文化功労者年金、ノーベル賞の賞金などです。

・二重課税防止
相続や贈与により取得するものは、贈与税の対象となるので、所得税は非課税となります。

・その他
宝くじなどの当選金やオリンピックの表彰に関するもののほか、非課税口座ないの配当所得や譲渡所得などは非課税です。

所得税法における居住者と非居住者

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個人の所得税の納税義務については、居住者であるか非居住者であるかによって、課税となる所得の範囲が異なります。
居住者とは、日本国内に住所を持っているか、もしくは1年以上居所がある個人をいいます。居住者のうち、日本国籍がなく過去10年以内に日本国内居住していた期間が5年以下の場合は、非永住者として取り扱われます。非永住者以外の居住者は、所得が生じた場所を問わず所得税が発生しますが、非永住者の場合は、国内の所得以外に、国外に起因する所得については、国内で支払いまたは送金されたものが所得税の対象となります。

また、居住者の条件に該当しない人は非居住者となり、国内で生じた所得のみが課税の対象となります。

会社員の場合、所得税は源泉徴収制度により自分で申告を行う必要がないという人もいるため、あまり意識されていないかもしれません。しかし、給与所得以外の所得が一定金額を超える場合などは、確定申告によって申告納税を行うことが必要ですので、所得税の仕組みを知っておくことは大切です。

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