「お忙しいところ」の正しい使い方|電話やメールで使える例文・類語表現

  • 2017-8-1

オフィスなど仕事中に、「お忙しいところ」という表現をよく使うという方も、いま一度、正確な使い方を確認しておきませんか。細かいニュアンスの違いや相手による使い分けなど、具体例も含めてご紹介していきましょう。

「お忙しいところ」の使い方は3種類

ビジネスシーンで、「お忙しいところ」という表現は、定番の言い回しのひとつです。使用されるシチュエーションは、主に3種類に分かれます。

利用シーン1:相手に対して何か依頼をするとき

頼みたい仕事や対応してもらいたい事項がある場合、相手の負担を考慮して「お忙しいところ」という言葉を文章の冒頭につけるのが一般的です。例えば、「お忙しいところ、お手数をおかけしますが、○○につきご対応をお願いできれば幸いです。」といったような使い方をします。

利用シーン2:相手の行為に対して、ねぎらいや感謝の気持ちを伝えるとき

かなり時間を要するような仕事を依頼した後、やってもらったことに対して相手へ直接お礼を述べるときに「お忙しいところ」を使う場合もあります。具体的には、「お忙しいところお時間を頂戴し、ありがとうございました。」というような使い方が一般的です。

利用シーン3:ビジネスメールや文書の締め文として

諸々のお願いごとをした場合、最後に締めくくりの一文として使う場合もあります。例としては、「お忙しいところお手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」といったような文章となります。

「お忙しいところ」の例文

「お忙しいところ」を使った表現の中には、定番のフレーズ(定型句)としてビジネスパーソンの間で親しまれている言葉も少なくありません。以下、具体的にマスターしておきたいお決まりのフレーズを紹介していきましょう。

「お忙しいところ恐れ入りますが、」
「お忙しいところお手数をおかけしますが、」

解説:相手が仕事で忙しくしていることは理解しているものの、自分も相手に頼みごとをしなければならないときに、クッション言葉として使用します。

「お忙しいところすみません。」
「お忙しいところ失礼します。」
「お忙しいところ恐縮です。」

解説:相手に話しかけるときや、ビジネスメールの冒頭部分で使用します。相手の貴重な時間をいただくことに対して、「申し訳ありません」という気持ちを表現することができるフレーズです。

「お忙しいところありがとうございました。」

解説:相手の時間を自分がいただいたことに対して、お礼を述べるときに使用します。

「お忙しいところ」の類似表現

ビジネスメールなどを送る相手によっては、より丁寧な言い回しに変えたいときや、微妙なニュアンスの違いを表現したいこともあります。そのようなときには、「お忙しいところ」に若干変化をつけた類似表現を使うのがおすすめです。具体的には、以下のポイントをおさえて、お気に入りのバリエーションを増やしていきましょう。

ポイント1:「ご多忙」または「ご多用」を使う

「お忙しいところ」という表現に比べると、やや硬く、かしこまった雰囲気を出したいときに重宝する表現です。「ご多忙のところ」または「ご多用のところ」といった使い方をします。意味は、「お忙しいところ」と同じです。さらに、丁寧な表現にしたい場合には、「ご多忙と存じますが、」「ご多用中恐縮でございますが、」といった言い回しも可能です。

ポイント2:相手の大変さを思い、文中に「誠に」や「大変」をつける

例えば、「お忙しいところ誠に恐縮ですが」「大変お忙しいところ、お手数をおかけしますが」と、一言付け加えた表現にすることで、より改まった印象を与えることができます。

「お忙しいところ」が重宝されるワケ

一般的に、ビジネスに携わる人は、基本的に決められた時間やスケジュールの中で、忙しく働いていると理解されています。そのような状況で、忙しい相手に対して、予定外の時間や手間を必要とする仕事や調べものなどを依頼する場合には、多少なりとも恐縮してしまうものです。したがって、頼みごとをする相手に対する申し訳なさや謙虚さを表現した「お忙しいところ」が、ビジネスを円滑に進める上で重宝されています。

実際、単に「○○をお願いします。」という表現と「お忙しいところ恐縮ですが、○○をお願いできませんでしょうか。」という表現を比べた場合、その差は歴然です。後者の方が、格段に相手への印象が良く、仕事もやりやすくなることがお分かりいただけるかと思います。

「お忙しいところ」を使う際の注意点


大変便利な表現として使われることが多い「お忙しいところ」という表現ですが、使用頻度や使う相手、その後に続く文章内容については、十分に注意を払う必要があります。

注意点1:使用頻度

1通の文書やビジネスメールの中で、使いすぎることによって、「お決まりだから」とスルーされてしまう場合もあります。きちんと心がこもった内容にするために、冒頭や文章の最後など「ここぞ」というところで使用することをおすすめします。

注意点2:使う相手の受け止め方

「忙しい」という漢字は、「心(こころ)」が「亡い(ない)」と書きます。つまり、忙しすぎて、気持ちがこもった仕事ができない状態を意味すると考え、「お忙しいところ」という表現を嫌う人もいます。そのような場合には、「貴重な時間をいただき恐縮です。」といった表現に改めることをおすすめします。

注意点3:後に続く文章内容

時間的に余裕がない相手の状況を理解しているからこそ、「お忙しいところ」という表現を使っていることを思い出しましょう。したがって、その後に時間を要するような詳細なお願いごとや要求を記述するのは失礼にあたるため、避けた方が無難です。

まとめ

仕事上コミュニケーションをとる上で、「お忙しいところ」と一言添えるだけで、ずいぶん柔らかい印象になりますね。適度な頻度と相手に合わせた使い方をマスターすれば、「お忙しいところ」という表現が生きてきます。いま自分が正しい使い方をしているかどうか、発信済のメールなどで確認しておきましょう。

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