確定給付企業年金とは?確定拠出年金との違いは?転職・退職時は?

  • 2017-9-8

一般的に会社員の加入する年金制度で知られているのが、厚生年金保険です。しかし、勤めている企業にもよりますが、会社員の加入できる年金は厚生年金以外にもあります。今回は、そんな企業年金の中でも確定給付企業年金についてご紹介します。

確定給付企業年金(DB)とは

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国内ではもっとも幅広い企業で利用されている企業年金制度です。2002年の確定給付企業年金法によって運用が行われています。

公的年金である厚生年金に近い年金と考えると分かりやすいでしょう。厚生年金のように運用、管理、そして給付まで会社の従業員個人が行うことはありませんが、確定給付企業年金の場合は国ではなく、企業が主体となります。

仕組みとしては、企業が各企業年金基金または信託会社などの資産管理運用機関と契約を結ぶというものです。なお、確定給付企業年金の支払いは一部、2分の1を超えない範囲で、さらに本人の確認を得たうえで、従業員に負担させることもできますが、基本的には掛金は事業主側が負担することになります。

加入対象となるのは、厚生年金に加入している会社員、または共済に加入している私立学校の教職員です。国民年金を支払っている自営業者やフリーランスの場合は加入することができません。

確定給付企業年金(DB)の種類

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確定給付企業年金には、規約型と基金型の2つの種類があります。

規約型

規約によって企業が定期的に掛金を払い込むというもの。信託会社、生命保険会社、または農業協同組合連合会と企業が契約を行って、契約を行った先に確定給付企業年金として積み立てを行っていきます。

実際に給付を行うのは、企業が契約をした先の信託会社などです。なお、運用自体は信託会社とは別の、投資顧問会社が行います。

基金型

企業とは独立した法人である企業年金基金の法人を設けて、積立を行っていくというものです。規約型とは異なり外部に給付などを任せるのではなく、結果的にグループ会社内で確定給付企業年金を管理することになります。

別途法人を設ける必要があるため、特に大企業でよく採用されている方法です。一方、規約型は基金型と比べて制約も少ないため、中小企業でよく取り入れられています。

確定給付企業年金と確定拠出年金はどう違うの?

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企業年金には、確定給付企業年金と企業型の確定拠出年金があります。年金というくくりで見れば似ている制度に見えますが、両者は全く異なるものです。

まず大きな違いとなるのが、給付額を決めるのか、毎月の拠出額を決めるのかという点。確定給付企業年金の場合は確定した給付額が支払われることになりますが、確定拠出年金は将来の給付額はわかりません。毎月の拠出額を決めるところから始まります。

確定拠出年金の給付額が決定していないのは、加入者に運用の権利があるためです。毎月の掛け金からどのように運用していくかは、加入者である従業員1人1人に決定権があります。確定給付企業年金が企業に権限があるのと異なるところです。

そのため、確定拠出年金の場合、運用次第では給付額が増える可能性がある一方で、減ってしまう可能性があります。なお、確定給付企業年金の場合はこうした運用のリスクは企業が被ることになるため、企業にとっては少しリスクのある運用法と言えます。

従業員目線であれば、確定した金額が受け取れるという点で確定給付企業年金に、年金が増える可能性があるという点で確定拠出年金にそれぞれメリットがあると言えるでしょう。

なお年金資金の把握についても違いがあり、確定給付企業年金の残高は個別に把握できない一方で、確定拠出年金の場合は個別に残高が知れるようになっています。

転職した場合、確定給付企業年金はどうなる?

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確定給付企業年金は、企業を通しての年金ということをご紹介しましたが、もし転職して会社が変わってしまった場合はどうなるのでしょうか。転職した場合は、3つのケースが考えられます。

退職時に脱退一時金として受け取る

この場合、積み立てている年金はなくなるので、将来受け取れる年金給付はなくなります。

退職時に脱退一時金で受け取らずに、将来年金として受け取る

この場合、積み立てた分は残り、将来年金または一時金で給付を受ける権利が残ります。

転職先の企業または、企業年金基金に移行する

転職先によりますが、移行できる場合があります。なお、転職先で移行できない場合は、脱退一時金で受け取るかどうか、企業のルールにもよりますので、転職前に確認しておくと安心です。

まとめ

企業年金のうち、確定給付企業年金と企業型確定拠出年金とでは、運用も給付も全く異なります。企業年金がある会社の場合、どちらの企業年金なのか、しっかりと把握することが、将来の年金を考えるうえでも大切です。

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