退職前に有給消化ができない?取得の権利・流れ・交渉方法

従業員は、正当な権利として退職時に有給を消化することができます。しかし、あるアンケートによると実際に退職時、残っていた有給休暇をすべて消化できた人は、半分にも満たないとうい実状があります。

理由はさまざまですが、多く見られるのは「消化しずらい雰囲気」「仕事が忙しく余裕がない」などです。また、「全部消化できることを知らなかった」という回答も見られます。辞めることが決まっている上で、有給をまとめて取得することに後ろめたさを感じると思っている人もいるかもしれません。

しかし、有給は労働者の正当な権利です。引き継ぎ期間などの事前準備、会社側の都合を考慮し、社会人としてのマナーを守っていれば、退職前に有給消化することは、全く問題ありません。では、どのようなことを踏まえておくべきか、どんな手順で進めていけばいいかを見ていきましょう。

退職する前に有給消化する権利がある

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退職することが決まっていても、基本的に会社側は労働者の有給申請を拒否することができないため、有給取得は可能です。まとめて申請することにも、問題はありません。

さらに、有給申請者は取得理由を言う必要もありませんので、「退職に伴う有給消化のため」と説明するだけで、十分です。

ポイントは、有給休暇は会社に在籍している期間であれば取得可能であるということです。最終出勤日と退職日は必ずしも一致しません。「退職日」とは、いわゆる、「会社在籍最後の日」であり、「最終出勤日」は「退職者が出勤する最後の日」となります。

ですので、最終出勤日のあと、退職日までの期間を有給消化にあてることも可能です。例えば、最終出勤日は2月末、退職日は3月末にして、約一ヶ月の有給休暇をとることが可能となります。

ここで注意したいのは、多くの企業が二重就労、副業を禁止しているというこです。つまり、有給消化中にアルバイト、または転職先で就労することは許されていないのです。場合によっては、退職金に影響がでたりするので、十分に注意しましょう。

有給消化するまでの流れ

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退職前の有給取得において、どんなことを考慮すべきなのでしょう。職場に円満退社するために、心がけておきたいことを踏まえながら、有給消化するまでの一通りの流れを見ていきましょう。

1. 有給休暇の残っている日数を確認

まず初めに、「自分が取得可能な有給日数があと何日あるのか」を把握しておきましょう。有給の残り日数は、たいていは給与明細に記載されています。また、会社によって「リフレッシュ休暇」などの特別休暇制度も使える場合があるので、確認してみましょう。

2. 会社に有給消化の意志を早めに伝え、引き継ぎの日数を踏まえて相談

業務の引き継ぎ期間を十分に考慮し、有給消化のスケジュールを組んで会社に相談しましょう。退職日から逆算して、余裕をもって引き継ぎできるように予定を組んでください。そして、その旨を上司に伝えましょう。無理に有給消化しようとして、会社の業務に支障をきたすことはないようにしましょう。また、転職先が決まっている場合には、入社日との兼ね合いも含めて考慮しましょう。

3. 業務引き継ぎ

退職してから、社内の人、取引先などに迷惑がかからないように引き継ぎをしましょう。

大切なことは、会社側に早めに有給消化の意志を伝えること、最終出勤日までにきちんと引き継ぎが完了するスケジュールを立てるということです。

退職前に有給消化できないときの交渉方法

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退職日までに引き継ぎの期間は十分にあり、会社側や後任者に迷惑をかけない状況であるにも関わらず、直属の上司から有給消化を拒否された場合は、どう対応すればよいのでしょうか。

そのようなケースでは、まず自分に見落とした点、非がないかを再確認してみてください。問題がなければ、さらに上の上司、または総務部に相談してみましょう。完全に希望通り有給消化することは難しくても、せめて半分は消化できるよう配慮してくれたり、妥協案を提示してもらえるかもしれません。

もし、それでも有給消化を認められなかった場合、または社内に直属の上司以外に相談できる相手がいない場合には、労働基準監督署に相談することも一つの手段です。

労働基準監督署が勤務先と直接交渉してくれることは稀ですが、会社側に「労働基準監督署へ出向いて確認した」ことを伝えると、会社側の考えが変わる可能性は、おおいにあります。

有給消化中の給料が支払われなかったら?

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もし有給消化中の給料が支払われていない場合には、どうすればいいのでしょうか。このようなことが起きる背景には、有給休暇とは疲労の回復などを目的としている制度であり、賃金を主目的としたものではない、というのが根底にあるからです。

しかし、有休消化中の給料未払いは会社側の立派な違法行為です。まずは、会社側にきちんと確認をとってみましょう。もし、それでも望んでいた対応が得られなかった場合には、次のような手順を踏みます。

  1. 内容証明郵便で催促か最終通告
  2. 労働基準監督署に申告する
  3. 少額訴訟などの裁判手続き

有給は労働者の正当な権利です。権利を守るためにも、きちんと会社側にこちらの主張をすることも大切なことです。

まとめ

退職前の有給消化は、労働者の持つ権利なので利用することに全く問題はありません。周りに迷惑をかけないように、スケジュールを早めに会社側と共有し、しっかりと引き継ぎを行えば、後ろめたく思う必要もありません。会社側の都合も考慮し、不安に思う点はあらかじめ確認つつ、気持ち良く退社前の有休消化ができるように準備しましょう。

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