厚生年金基金と厚生年金は別物!運用主体による違いと注意点まとめ

会社員の年金というと、厚生年金がまず思い浮かぶ人が多いでしょう。しかし会社員の入れる年金は厚生年金だけではありません。年金の上乗せとして、企業年金に加入できる場合もあります。今回は企業年金のうち、厚生年金基金について確認してみましょう。

厚生年金基金とは何か

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会社員の場合、基礎年金の上に厚生年金があり、さらにその上に企業年金があります。一般的に会社員が加入するのは基礎年金を含む厚生年金ですが、企業によっては企業年金に加入することもできます。企業年金と言われているのが、厚生年金基金、確定給付企業年金、企業型確定拠出年金です。

うち、厚生年金基金は、認可を受けた厚生年金基金が運用から管理、給付までを行う制度です。一部国に代わって老齢基礎年金の一部の給付の他、厚生年金基金は加算分の給付も行っています。

なお、創設に伴い人数に下限が設けられていることもあり、すべての企業において実施ができる訳ではありません。さらに、2014年4月1日からは新規に設立ができなくなりました。現在ある厚生年金基金は、2014年3月31以前に発足したものです。

なお、企業年金のくくりで同じ確定給付型年金として、確定給付企業年金がありますが、会社が拠出するのと異なり、厚生年金基金は、厚生年金と同様に基本的に労使折半になっています。

厚生年金と厚生年金基金の違いとは?

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名称が似ていることから混同しやすい厚生年金と厚生年金基金ですが、公的年金か企業年金かということから異なります。大きな違いが、

  • 厚生年金基金は企業年金
  • 厚生年金は公的年金

公的年金である厚生年金は、国が運用や給付を行いますが、厚生年金基金の場合は、法人格である厚生年金基金が行います。さらに厚生年金基金の場合、厚生年金保険の一部を国に代わって運用し、給付しているというのがポイントです。そのため、厚生年金基金に加入している場合は、厚生年金の一部を、将来厚生年金基金から受け取ることになります。

なお、厚生年金基金は厚生年金の代行だけでなく、独自の規定によってプラスアルファでの運用もなされます。なお、労使折半となるのは厚生年金基金が一部運用する厚生年金の部分。プラスアルファでの運用部分については、企業側で負担することがほとんどです。

なお、給付金を受け取る場合の請求先は公的年金とは異なり、厚生年金基金であることに注意が必要です。ただ気になるのは、自身が厚生年金基金に加入しているかどうか。通常は給与明細に厚生年金基金と明記されることも多いので判断しやすいですが、わからない場合は、厚生年金だよりが送られてこないか、ねんきん定期便に記載されていないかで確認しましょう。

厚生年金基金の代行返上とは?

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厚生年金基金が積極的に活用されていた時期は、バブル期などで景気の状況もよく、運用も右肩上がりの状況が続きました。しかし現代は、不景気と言われている時代。実際に、運用がうまくいかず、代行割れを起こす厚生年金基金も増えています。

厚生年金基金では、厚生年金の一部を代行して運用していますが、この運用がうまくいかずに給付の額を割り込んでしまっている状態を代行割れと言います。

そこで注目されるのが代行返上です。代行返上とは、厚生年金基金側で運用していた国の代行分を返上すること。国への返上が実行されると、厚生年金基金の代行部分は無くなってしまいます。

つまり、厚生年金基金の2本柱のうちの1つがなくなってしまうということ。厚生年金基金の状態ではなくなってしまうため、代行返上が行われた場合、別の企業年金に移行されることになります。

もちろん年金の受け取り先も、移行した先の企業年金に合わせて変更されます。代行返上があるかどうかは企業ごとに異なるので、すでに厚生年金基金に加入している場合は、企業や組合からの案内をしっかり確認するようにしましょう。

厚生年金基金の解散とは?

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厚生年金基金は、現状の運用のうまくいっていない状況を踏まえて、2014年4月より新規開設ができなくなりました。さらに、それにともない、厚生年金基金の解散も増えてきています。

解散とは、給付自体を終了させて厚生年金基金をたたんでしまうというものです。この場合、企業が積み立てていたプラスアルファの部分は無くなってしまいますが、もともと公的年金であった代行部分は国に返上されるため、将来受け取れる権利が消滅してしまう訳ではありません。

公的年金部分についてはしっかりと保証されます。なお、解散時に基金に残余財産があった場合、一時金として加入者に分配されるのが特徴です。仮に厚生年金基金が解散となってしまっても、従業員に負担が発生することはありません。

まとめ

現在新設ができなくなり、代行返上や解散の流れになってきている厚生年金基金。既に会社で厚生年金基金に加入している場合は、こうした流れがいつ勤め先の企業にきてもおかしくありません。代行返上や解散によって加入者に負担がある訳ではありませんが、代行返上では年金の受け取り先が変わってしまうので、注意しましょう。

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