勘違いしている人も多い!?健康保険制度を正しく理解しよう

健康保険制度は、偶然の事故や危険に遭遇した時に、できる限り少ない費用で提供するという社会の目的を達成するために設けられたものです。

怪我や病気のときに、医療費の一部または全額を負担してくれたり、あるいはそれによって仕事ができなくなった場合に、給付金を支給してくれたりします。

病院へ行ったときに見せる保険証、あなたの保険証はどこが運営していて、どういう制度になっているのご存知ですか?今回は健康保険制度について説明します。

正しく理解したい健康保険制度

女性,選択,kuguru,クグル,くぐる
日本では「国民皆保険」制度により、原則すべての国民はなんらかの公的医療保険に加入しています。この公的医療保険は、通常、健康保険と呼ばれ、病院にかかるときに持っていく、いわゆる「保険証」が加入の証となります。日本の公的医療保険の種類は、大きく分けて健康保険、共済組合、国民健康保険があります。

健康保険

主に民間企業に勤める人とその家族が加入。
大企業単独または同業種の複数の会社が共同で設立した健康保険組合が運営する組合管掌健康保険と、中小企業等の従業員のために全国保険協会が運営する協会けんぽがあります。

共済組合

公務員等とその家族が加入。

国民健康保険(国保)

上記健康保険や共済組合など、勤め先の医療保険に加入していない人が加入。

(自営業の方、農業・漁業に従事ている方、パートなどで職場の健康保険に加入していない方、退職して職場の健康保険をやめた方、3ヶ月を超える在留資格が決定された住所を有する外国籍の方)

また社会保険とは、会社で働き始めた時に加入する「健康保険」「厚生年金」「介護保険」をまとめて社会保険といいます。社会保険は加入者が個々にどこかへ支払うものではなく、毎月の給料から保険料を会社と折半した金額を会社が預かり、会社がまとめて支払います。

国民健康保険と社会保険の保険料は?

計算,kuguru,クグル,くぐる
社会保険と国民保険の保険料の違いをみていく上で、まずそれぞれの運営主体について解説します。

社会保険ー全国健康保険協会の運営する「協会けんぽ」

ほかにも企業によって、企業グループで独自に組合管掌健康保険を設け、従業員へ福利厚生の提供や保険証の交付を行っています。

国民保険ーそれぞれの市区町村が運営

それでは、保険料の違いを見ていきましょう。
社会保険の場合には、今もらっている給与をもとに保険料が算出されます。夫が働いていて妻が専業主婦というケースでは、夫が保険料を支払うことで、妻や子供は保険料を負担することなく保険証が交付されます。

例えば東京都の場合、最低保険料は5,782円。所得に応じてアップしていき、120,637円が上限となります。さらに、この金額を会社と従業員で折半することになりますので、負担額はさらに減ることになります。

一方、国民健康保険は前年の所得を基に保険料の算出が行われます。そのため、会社を辞めて起業し、収入が安定しないうちに国民健康保険への切り替えを行った方には、保険料が大きな負担となることも考えられます。また、保険の加入者全員に保険料がかかってきます。

先ほどの例でいうと、妻や子供に保険を適用するためには、夫の分だけでなく全員分の保険料を支払わなければなりません。国民健康保険の保険料は均等割と所得割という2つで構成されています。

東京都の場合には、均等割として加入人数×32,400円(年間)、これに加えて所得割も加算されるので、保険料負担が大幅に増えることが考えられます。

健康保険を切り替える時の手続き

疑問,計算,電卓,女性,kuguru,クグル,くぐる
上記でも述べましたが、日本では原則すべての国民はなんらかの公的医療保険に加入しなければいけません。そのため、いずれの社会保険にも属さない人は必ず国民健康保険に加入しなくてはなりません。

例えば、会社を退職したら、退職日の翌日付で社会保険の健康保険は喪失(失効)されますので、国民健康保険に加入する手続きが必要となります。では、社会保険から国民健康保険への切り替えはどのように行うのでしょうか?ここでは、切り替える手続きの方法、またその際に考慮すべきことを説明します。

健康保険切り替えの手続き

手続き場所:お住まいの市区町村役場・国民健康保険の窓口
期限:退職した日から14日以内 (期限がすぎても手続きはできます)
必要書類:退職日が証明できるもの、身分証明書、印鑑、マイナンバー通知カード(必須ではない)

また、注意が必要な事は次の通りです。

退職日の翌日付で社会保険の資格は喪失する

社会保障の資格は退職日の翌日で喪失となります。退職後に転職し社会保険に加入する場合は、月末時点での加入保険について支払い義務が発生します。

例えば3月20日付けで退職し、4月1日から新たに社会保険に加入する場合、3月末時点は無職なので国民健康保険に加入し保険料を支払わなくてはなりません。

退職日の翌日からは国民健康保険に加入していることになる

国民健康保険への加入の手続きを行っていなくても、発覚時点で退職時にさかのぼって保険料を請求されます。たとえ保険証を持っていなくても保険料は発生します。また、1日でも加入していれば納付義務が発生します。

保険証を返却する必要がある

退職の際に、勤め先に保険証を返却する必要があります。扶養家族の保険証も発行されている場合は、これらもあわせて返却します。

転職や退職などで、社会保険から国民健康保険への変更手続きが必要な場合にはできるだけ早めに行いましょう。

知っておきたい社会保険の任意継続

歯車,kuguru,クグル,くぐる
会社勤めを辞めた方が国民健康保険に加入しない方法もあります。そのためには、現在の勤め先で加入している社会保険の任意継続という制度を利用します。任意継続は、退職者が希望をすることで退職後2年間は社会保険への加入を継続できるようにするという制度です。

任意継続の場合には、それまでのような保険料の会社負担はなくなります。よって全額自己負担となりますが、それ以外の負担をすることなく扶養家族の保険証を用いることができます。

ただし、任意継続を利用するためには、退職後20日以内に手続きを行わなければならないという点に注意が必要です。

また、会社勤めのときと異なり、給与からの天引きにより保険料を支払うわけではないため、自分で納付をする必要があります。1日でも納付が遅れると強制的に退会させられます。

国民健康保険へ新たに加入するか、任意継続をするか迷った場合には、任意継続を選択するというのもひとつの手と考えられます。一旦、国民健康保険に加入すると、任意継続に切り替えることができないので注意しましょう。

まとめ

社会保険と国民健康保険の違いについてお分かり頂けましたか?保険制度は複雑そうで、敬遠しがちですが、私たちの生活に大きく関わる制度でもあります。正しく理解し、転職、退職または独立する際などに、どういう方法がベストなのか選択しましょう。

関連記事

ページ上部へ戻る