雇用保険料率とは?計算方法は?4月に改定されたときの影響は?

  • 2017-9-28

会社員の場合、雇用保険に加入しているケースが多いと思います。給与明細を確認すると、雇用保険料が引かれていることがわかります。それでは雇用保険料率はどのように決定されているのか、計算方法や基準を確認してみましょう。

雇用保険料率とは

お金,kuguru,クグル,くぐる

広義での社会保険に、雇用保険という保険があります。雇用保険は、失業したときや職業訓練を受けたいときなどに活用されるもので、労災保険と並ぶ労働保険の一種です。失業から再就職までをサポートしてくれます。

雇用保険料については、毎月給与から天引きされていると思いますが、実はこの雇用保険料は労働者だけでなく、事業主も支払わなければならないもの。さらに折半ではなく、事業主側が労働者側よりも多めに支払いをしています。

実はこの雇用保険料の雇用保険料率は、毎年4月1日に変更があるもの。積立金や失業給付の状況に合わせて毎年見直しがされているのです。見直しが行われても、雇用保険料率自体は変わらないケースもあります。

以下が、雇用保険料の計算方法です。

給与額または賞与額×雇用保険料率 = 雇用保険料

給与や賞与の額によって、支払う雇用保険料が異なることが分かります。

事業によって雇用保険料率は異なる

農業,kuguru,クグル,くぐる

毎年4月1日に雇用保険料率は改正されると解説しましたが、実は事業によって雇用保険料率は異なります。2017年度の場合、まず一般的な事業においての雇用保険料率は、労働者が1000分の3、雇用主側が1000分の6の1000分の9。

これに対して、農林水産業と清酒製造は、労働者側が1000分の4、雇用主側が1000分の7の全体1000分の11。建設業が労働者側1000分の4、雇用主側が1000分の8の合計1000分の12です。一般的な事業と比較すると、農林水産業や清酒製造、建設業は若干保険料率が上がることが分かります。理由は、季節によって就業が不安定になりやすい職業のため。失業給付の可能性が高いことから、通常よりも高めに設定されているというわけです。季節に左右されるという理由であるため、農林水産業であっても季節に関係ないものは一般事業として扱われるケースもあります。

雇用保険料率が変わったら、いつの給与から適用されるの?

グラフ,kuguru,クグル,くぐる

雇用保険料率が分かったところで、気になるのは、実際にどのタイミングで雇用保険料が切り替わるのかということ。実は4月に雇用保険料率が変更されたからといってすぐに適用される訳ではありません。

新たな雇用保険料率の適用は、あくまでも支払いの対象となる月がベース。変更が行われた4月分の給与から変更されることになります。たとえば、毎月20日締め、翌月10日払いだった場合、3月20日で締めて4月10日に支払われた分は3月分の給与になるので、対象にはならないということです。あくまで対象は、給与ベースで4月20日締め、5月10日払いから適用されることになります。

15日締め同月末日払いの場合、4月15日までの給与が4月30日に支払われることになるため、4月から雇用保険料率は適用されます。4月になっても給与明細の雇用保険料がほとんど変わっていない場合は、給与の締め日から確認していくと良いです。

雇用保険料の端数処理について

給料,kuguru,クグル,くぐる

雇用保険料率は1000分の1単位なので、給与や賞与に対して端数が出てくることは珍しくありません。問題は、端数が出たときにどのように処理されているのかということです。源泉徴収分、つまり給与から天引きされる分については1円未満の数字が出た場合、原則50銭以下切り捨て、50銭超えは切り上げです。つまり、四捨五入のような感覚で計算して問題ないということ。

しかし、労使間で特約がある場合は、全て切り捨てることなど、端数処理についてはある程度の自由が会社側に認められています。原則は50銭以下切り捨て、それ以上で切り上げですが、計算が合わない場合は、一度会社に確認してみるのも良いかもしれません。

それでは雇用保険料率で端数が出た場合の計算例について確認してみましょう。

【労働者側の保険料計算】

154,320円(給与)×3/1000(一般事業)=462.96
462円以下の端数は96銭で50銭を超えていることが分かります。この場合基本的に適用される端数処理方法は切り上げ。そのため実際に労働者側から天引きされる雇用保険料は463円です。

【雇用主側の保険料計算】

154,320円(給与)×6/1000(一般事業)=952.92
952円以下の端数は92銭。こちらも50銭を超えているので切り上げが適用されます。実際雇用主側が負担する雇用保険料は953円です。

普段給与明細で確認できる雇用保険料が少し変わったと感じる場合は、雇用保険料率の見直しが行われたからかもしれません。雇用保険料率は1000分の1単位なので大きく保険料が上がる訳ではありませんが、気になる場合は実際適用される雇用保険料率をあてはめて計算してみると良いでしょう。雇用保険料の計算はシンプルなので、すぐに出すことができます。

なお、農林水産業の一部や建設業、清酒製造に関しては一般的な事業よりも少し雇用保険料率が高いので計算する際には注意したいです。

ページ上部へ戻る