法人とは?株式会社以外の法人一覧・個人事業との違い

個人事業主が法人化するルートがありますが、法人とはそもそもどのようなものを指すのでしょうか。こちらの記事では、法人にはどのような種類があるのか、法人ごとにどのような事業を行なっているのかを紹介しています。株式会社やNPO法人など以外にも様々な法人があり、それぞれ名乗るのに必要な条件があります。

法人とは?

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よく会社などで使われている「法人」という言葉は、そもそもどういった意味なのでしょうか。

民法では「人として扱う団体組織」

法人の位置づけとして、民法には「法人とは、自然人以外で権利・義務の主体として認められるもの」とされています。これを簡単に言い換えると、「法律行為ができる団体」。さらにかみ砕いていうと、「人として扱う団体組織」です。先ほどの民法の一文に出てきている「自然人」という言葉は、法人の対である個人のことを指します。法人になるには認可が必要で、認可を受ければ法人として活動することができます。

私法人と公的法人に分かれる

法人は、私法人と公的法人に分かれます。私法人は民間法人とも呼ばれ、国家や公共団体の権力を受けない法人のことです。営利法人と非営利法人に分かれます。

公的法人は、公の事業を行うための法人です。地方公共団体や、独立行政法人が含まれます。2007年に郵政民営化が実施されましたが、これは、公的法人であった郵政公社が私法人に変わったことを言います。

私法人:「営利法人」とは?

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先ほどの解説通り、法人は「法律行為ができる団体」なので、団体を法人登録することで、法人として活動できます。そんな法人にはいくつか種類があります。まず大きく分けて営利法人と非営利法人の2つです。それぞれ解説していきましょう。

経済的利益を目的とした私法人

営利法人は国家や公共団体による強制的な権力を受けることのない「私法人」と呼ばれるものの中で、経済的利益を目的とした法人です。営利法人では、事業で得た経済的利益を、株主や社員などの構成員に分配することが目的となっています。

株式会社が代表的

一般的に想像する企業は、私法人の営利法人であることがほとんどです。株式会社、特例有限会社、合同会社などがこれにあたります。他には弁護士法人や税理士法人、司法書士法人などもあります。

合同会社の概要とメリット・デメリット
企業の形態として最も有名なのは「株式会社」でしょう。営利法人の中には、株式会社の他にも、合資会社や合名会社などがあります。その中でも新しいのが「合同会社(LCC)」です。こちらの記事では、合同会社の概要とメリット・デメリットを紹介しています。

私法人:「非営利法人」とは?


2つ目は非営利法人です。非営利法人は「私法人」の中で経済的利益を目的としない法人のことです。非営利法人の中でもいくつか種類分けがされています。今回は非営利法人の中でも代表的なものを紹介します。

一般財団法人・公益財団法人

財団法人とは、財産の運用をするための法人です。基本的には、研究費用や奨学金など、公益になるもののために存在しています。公益財団法人に認められるためには、公益法人認定法に認められる必要があります。

財団法人は公益財団法人が多いですが、一般社団・財団法人法に認められた「一般財団法人」もあります。事業に公益性がなくても、財団法人を名乗ることができます。

一般社団法人・公益社団法人

一定の目的を持った人が集まった団体で、法人として認められたものです。こちらも、公益に関わっているかどうかで、「一般社団法人」を名乗るか「公益社団法人」を名乗るかが決まります。業界団体や介護団体なども一般社団法人に登録することができます。

基本的に自由に事業を行うことができますが、設立には2人以上の社員が必要です。一般社団法人日本音楽著作権協会のJASRACや、一般社団法人日本レコード協会などが一般社団法人に当てはまります。

NPO法人

非営利法人と聞いてイメージしやすいのが、「NPO法人」でしょう。行政や企業とは別に社会的な活動を行う民間組織を「NPO法人」と呼びます。NPO法人は、活動内容を特定非営利活動推進法(NPO)により定められています。発展途上国を中心に医療などを行う国境なき医師団などがNPO法人に当てはまり、数多くの団体が存在しています。

社会福祉法人

社会福祉法人は、社会福祉事業や公益に関わる事業を行う法人です。優良介護老人ホームや駐車場の運営などがこの法人にあたります。利益を追わず、福祉に関わる法人であるため、補助や税制の優遇措置があるという特徴があります。

ただし、設立には厳しい要件があります。例えば、事業の運営に必要な物件を国や公共団体から借りる場合、1億円以上の財産を持っていなければ設立することができません。福祉である以上、不安定な運営を避けるため、設立の条件が厳しくなっているのです。

公的法人とは?


法人は、大きく私法人と公的法人に分けられます。公的法人は、公の業務を行うことが目的の法人で、広くいえば国家も公的法人に含まれます。民政化が進む前までは、郵便局も公的法人の一種でした。公的法人の中にもいくつか種類があり、以下のようなものがあります。

地方公共団体

地域の統治活動を行う法人で、地方自治体・地方政府と呼ばれることもあります。具体的には以下のようなものがあります。

  • 都道府県の普通地方公共団体
  • 市町村の普通地方公共団体
  • 特別区
  • 地方公共団体の組合
  • 財産区
  • 地方開発事業団の特別地方公共団体

独立行政法人

各府庁の政策実施部門の一部事務や事業を分けて設立された法人のことです。国家文書の保管維持などを行っている国立公文書館や、貨幣を作っている造幣局などが当てはまります。

特殊法人

具体的な法令に基づいて独立行政法人や認可法人、特別民間法人に当てはまらないもののことです。放送法により設立された日本放送協会のNHKや日本年金機構などがこれに当てはまります。

公庫

中小企業や農業者などへの公共目的での融資を行う政府の金融機関のことです。現在は、ほとんど民営化されてしまいました。

法人と個人事業の違いとは

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法人と個人事業ではどのような違いがあるのでしょうか。

開業日の制限とコスト

個人事業主が開業する場合、登記は不要で開業日も自由に選べ、事前コストもかかりません。開業届を出すだけで済みます。

法人の場合ですと、登記が必要です。開業日は申請日になります。また、定款や印紙代など、コストが25万円以上掛かります。

会計や税務の自由度

会計や税務では、個人事業の場合決算期は12月と決まっており、最高税率が高い消費税で、社会保険の加入は従業員が5名以下の場合任意になります。

法人の場合ですと、決算期は自由に決めることができ、最高税率が低い法人税で、社会保険の加入は強制になります。

事業運営での信頼性

事業運営では、個人事業の場合名称は屋号で、社会的信頼は低い傾向にあり、資金調達が不利になります。法人の場合ですと、名称は商号で、社会的信頼が高く、資金調達が有利な傾向にあります。

それぞれのメリットはどういったものがあるのでしょうか。個人事業のメリットとしては、開業に掛かる費用や運営コストが低いことが大きなメリットになります。法人のメリットとしては、社会的信用があることが大きなメリットです。

個人事業主と法人の起業の際の違いとは
個人事業主と法人の違いについて説明してきました。こちらの記事では、さらに詳しく両者の違いを解説しています。個人事業主になるメリットや、法人の方が有利となる条件など、こちらでおさえておきましょう。

まとめ

さまざまな法人が存在していることがよくわかりました。個人事業が大きくなってきたときに、法人を設立することは、必ずしも必要ではないものの、節税面や社会的信用を得るためには必要になることがあります。法人について知ることで、経営の幅も広くなることでしょう。

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