所得税は年収いくらまで非課税?交通費などの手当はどうなる?

年収から経費(給与所得者の場合は給与所得控除)を差し引いた所得、さらにそこから所得控除を差し引いた額に応じて課される所得税。日本では累進課税がとられ所得が高いほど所得税の割合も高くなりますが、一方で所得が低すぎる場合課税されないことがあります。所得税の非課税の要件を解説します。

そもそも所得税の計算方法とは


所得税は、年間で得た所得(年収-経費)から所得控除を行った課税所得に対する税金のことです。会社員の場合は、業務でかかった文具代やスーツ代など個別に計上することは認められていませんが、代わりに給与所得控除があります。給与所得控除は、年収を基準に一定額を差し引けるもの。業務における個人負担が多い場合でも、少ない場合であっても控除される額に変わりはありません。

給与所得者の場合は、所得税は以下のように算出します。
年収 - 給与所得控除 = 所得
所得 - 所得控除(基礎控除など) = 課税所得

ちなみに所得控除は、基礎控除や扶養控除等、納税者の状況に合わせて差し引くことのできるものです。課税所得を算出したら、以下の計算式に当てはめて所得税を出します。
課税所得 × 税率 - 控除額(課税所得195万円以下はなし)

たとえば、課税所得195万円以下であれば税率は5%、課税所得195万円超330万円以下であれば税率は10%の控除額が97,500円です。

所得税が非課税になる年収は?


所得税が課税所得に課されるものだということはお分かりいただけたと思います。裏を返せば、課税所得がなければ所得があっても所得税が発生することはないということです。つまり、年収が低いほど所得税非課税になる可能性があります。

よく言われている所得税が非課税と非課税でなくなる境目が103万円です。給与所得者の場合、年収から差し引ける給与所得控除の最低額は65万円となります。そして、所得控除の内、誰でも差し引けるのが基礎控除の38万円。

65万円と38万円を足すと、ちょうど103万円となります。103万円が所得税の壁といわれる理由です。ですが、単身者と家族がいる人とではどうでしょうか。当然、家族がいる方が生活費の割合は増えてくるはずです。

実は、所得税の課税については、扶養している家族がいるかどうかでも変わってきます。たとえば、専業主婦の妻1人と12歳の子どもがいる場合です。扶養控除は16歳以上なので子どもは該当しませんが、専業主婦の妻は配偶者控除に該当します。40代の夫婦と仮定して、配偶者控除は38万円になるので、さらに38万円を考慮した上で非課税額を考えなくてはなりません。

配偶者控除38万円を103万円に加算して、141万円までの年収であれば所得税は発生しないことになります。

給与所得者が非課税になる手当とは

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ここまで、給与所得者の年収から非課税の額を紹介しましたが、実は年収の内訳によっては所得税の計算から外すことができるものがあります。出張費と通勤費、そして現物支給のものです。個人事業主では非課税にできません。

・出張手当
ホテル代など出張でかかった費用です。

・通勤手当
電車やバスなどの公共交通機関利用の場合は月10万円まで、自転車や自動車は距離に応じて非課税となる枠が異なります。

・現物支給
制服や食事など、会社から支給されたもので、職務上必要な現物支給のものも非課税となります。現物支給は給与明細に記載されないことも多いです

非課税になる収入とは


給与所得者の場合、会社に勤務することで得る収入のみで生活している人も多いでしょうから、他に収入がない場合はあまり神経質に考えなくても大丈夫です。しかし、副業をして金銭を得ていたり、株の売買で利益を得ている場合、場合によっては確定申告が必要です。一定の額を超えれば、当然所得税も発生してしまいます。

しかし、中には実質的に収入であっても、所得税の計算上は非課税となるものも少なくありません。よく知られているのが、宝くじの当選金です。実は意識している人は少ないですが、宝くじの場合は購入時にすでに税金は支払っています。税金込みの金額が宝くじ券となるためです。そのため、すでに支払った税金の2重払いはないので、宝くじに当選して金銭を受け取っても非課税となります。

なお、健康保険より支給のある社会の救済金である病期やケガによって会社を休職している間の傷病手当金、出産一時金。そして雇用保険によって支給される失業期間中の失業給付も課税の対象とはなりません。所得税を計算する場合は、こうした税金の対象外となるものは取り除いてから行う必要があります。

まとめ

パートなどで年収が低い場合、家族が多い場合は所得税が非課税になるケースがあります。さらに給与所得者は、非課税で認められる要件が多いので、年収プラス非課税手当で考える必要があります。103万円~200万円の間であれば、状況によっては所得税の課税を受けないでしょう。なお、所得税の非課税は配偶者が扶養の範囲内で働いている場合の応用にもなるので、しっかり把握しておきたいです。

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