復興特別所得税とは?使い道や計算方法を解説

少し前までは加算されていなかった税金ですが、ある日を境目に確定申告書などを確認すると所得税の他に復興特別所得税が加算されるようになりました。最近になって加算されるようになった復興特別所得税、計算方法と目的を解説します。

復興特別所得税とは


復興特別所得税は2013年(平成25年)からスタートした税金です。個人で、所得税を支払う義務がある人が支払わなくてはならない税金です。

復興という名前からも想像できるように、復興を目的とした税金になります。甚大な被害をもたらした東日本大震災における被災者の支援と支援を行うための財源として2011年12月に公布・施行されました。実際に復興特別所得税として取り入れられたのは2年後の2013年1月1日からです。

なお、復興特別所得税の他にも、被災者支援のために、復興特別法人税、復興特別住民税が制定されました。復興特別法人税についてはすでに廃止されています。復興特別住民税については均等割に加算される形で2016年から10年の間加算が予定されています。

復興特別所得税の廃止はいつ?


所得税に加算される形で設定されている復興特別所得税ですが、未来永劫加算が続くわけではありません。あくまで被災地の復興を目的としたものなので、被災地の復興が進めば目的は達成したことになります。そのため、期間限定での税金となっています。

復興所得税の場合、廃止が予定されているのは2037年12月31日までです。25年間という四半世紀にも及ぶ加算となり、すでに廃止されてしまった復興特別法人税、10年間の課税が予定されている復興特別住民税と比較すると期間が長く設定されていることが分かります。

なお、確定申告者の場合は確定申告書に復興特別所得税の計算欄があるので分かりやすいです。給与所得者の場合は源泉徴収額で記載されるので分かりにくいですが、復興特別所得税が加算されているので注意したいです。

復興特別所得税の税率や計算方法


復興特別所得税の税額は一律です。所得税の額に2.1%をかけて計算します。
所得税額 × 2.1% = 復興特別所得税

なお、一般的には基準とするのは所得税額で問題ありませんが、非居住者や非永住者の場合は基準となる所得税額が少し異なるので、しっかり確認しておきましょう。たとえば、非居住者の場合は国内源泉所得に対しての所得税が対象となります。

公式だけでは分かりにくいので、実際の所得に当てはめて、復興特別所得税の額を出していきましょう。
以下は、所得税額が10万円の場合の復興特別所得税の額です。
10万円 × 2.1% = 2,100円

ちなみに、1円未満の端数が発生した場合、切り捨てで計算します。
上記の計算方法は確定申告で復興特別所得税を出すときのやり方ですが、講師報酬などの源泉徴収の場合は一気に10.21%で計算して徴収額を算出します。理由は、所得税と復興特別所得税とでは、別々に端数処理することが認められていないためです。

確定申告では復興特別所得税の記載漏れに注意


給与所得者など源泉徴収が行われる場合は、会社で計算が行われるのでそこまで心配する必要はありません。問題は、確定申告書で税の申告をする場合です。

確定申告書を提出する場合、所得税の欄は記入があるものの、復興特別所得税の額に記載漏れが発生することがあります。2015年に復興特別所得税が設定されてから継続的に確定申告を行っている場合は要領もつかめているので問題ありません。しかし、会社員からフリーランスになるなど、なんらかの理由で確定申告をする必要ができた場合、確定申告書付きの古い会計ソフトを譲り受けた場合は注意が必要です。

復興特別所得税適用後の確定申告書であれば、復興特別所得税の計算について記載されているのでちゃんと見ていけば漏れることは少ないですが、旧式の確定申告書には復興特別所得税の欄がないためです。しっかりと確認してから確定申告書に記入していくようにしましょう。

なお、復興特別所得税の額の記載は通常の確定申告だけでなく、還付申告を行う際も必要になります。

また、確定申告書を作成する場合は、クラウド型の会計ソフトなどのように自動で会計事情に合わせて確定申告書をアップグレードしてくれるもの、または国税庁のホームページ「確定申告書等作成コーナー」を利用すると便利です。なお、マイナンバーカードと専用のカードリーダーがあれば、「確定申告書等作成コーナー」で作成した申告書を電子申告することができます。

最新版の確定申告書かどうか自信がない場合は、サービスをうまく使って、漏れなく申告するようにしましょう。なお、会計ソフトでは、記載漏れを防ぐために確定申告書に自動で記載するもの多いです。

まとめ

最近になって加算されるようになった復興特別所得税。税金の目的を知ると、こうやって税金は世の中に還元されているのだと感じることもできるのではないでしょうか。なお、確定申告をする人の場合記載漏れが起こりやすいので、提出する際は念入りに確認しましょう。

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