「控除」の意味は?わかりやすい身近な例で解説

  • 2017-11-6

税金がらみの話題で見聞きする「控除」。似たような言葉が多くて、「意味がわからない」という声も多く聞かれます。お金の話はあまり得意でないという方も、この際「控除」ついて知っておけば、お得なことがあるかもしれません。身近な「ふるさと納税」も例に挙げながら、控除について解説していきましょう。

「控除」の意味を知る!納税者にとってお得な制度


税金の話をするとき、よく聞かれる言葉のひとつに「控除」が挙げられます。例えば、「所得控除」や「税額控除」というように、「○○控除」という形で耳にすることも多い言葉です。そもそも「控除」とは、差し引きすることを意味します。具体的に税金の場合に当てはめると、納めるべき税金の金額を計算する過程で、控除すべき金額をマイナスすることです。したがって、何らかの「控除」が適用される場合には、その分だけ納める税金が少なくなり、納税者にとっては有利となります。

「控除」という概念は、それぞれの家族構成や個人的に抱えている事情を考慮したうえで、全ての国民が税金を公平に負担すべきだという考えに基づいて生まれました。したがって、例えば、結婚して養うべき家族がいる場合には、一定条件を満たせば、「扶養控除」と呼ばれる控除が適用されます。つまり、独身者と比べて、既婚者は家族の生活費などが必要であるため、その分支払うべき税金の負担を軽くしましょう、という仕組みが「控除」なのです。

控除の代表例「所得控除」とその種類


「控除」には様々な種類がありますが、大きく2種類に分けることができます。そのうちの1つ目が、所得税の計算時に加味される「所得控除」です。通常、支払うべき所得税は、課税所得に対して、各個人の所得水準に応じた税率を乗じて計算されます。しかし、所得控除が適用される場合には、課税所得から所得控除に相当する金額をマイナスしたあと、所得税率を掛けあわせて支払い税額を算出します。したがって、「(所得控除額)×(適用税率)」の分、納めるべき所得税が少なくなるわけです。なお、全14種類にわたる所得控除の代表例は以下のとおりです。

所得控除の具体例

  • 基礎控除→ すべての納税者に対して適用される控除
  • 扶養控除→ 一定の所得条件等を満たす扶養家族を持つ人に適用
  • 配偶者控除→ 一定の所得条件等を満たす配偶者を持つ人に適用
  • 生命保険料控除→ 自分や家族の生命保険料・医療保険料・個人年金保険料を支払った場合に適用
  • 社会保険料控除→ 自分や家族が負担すべき社会保険料を支払った場合に適用
  • 医療費控除→ 自分や家族の医療費を年間で一定額以上支払った場合に適用
  • 寄附金控除→ 国や地方公共団体などに寄附を行なった場合に適用

控除の代表例「税額控除」とその種類


前章で解説した所得控除と並び称される控除として、「税額控除」があります。「税額控除」とは、算出された所得税の金額から、直接マイナスされる金額です。所得控除の場合、それぞれの適用税率によってマイナスされる金額が異なるのに対し、税額控除は適用税率に関係なくマイナスされる金額が一定となります。所得控除と同様、税額控除の中にもさまざまな種類があり、具体的な例としては以下のものが代表的です。

税額控除の具体例

  • 配当控除→ 配当所得がある人に対して適用(ただし、総合課税の場合のみ)
  • 外国税額控除→ 日本国外での所得がある人に対して適用
  • 政党等寄附金特別控除→ 政党などに寄附を行なった人に対して適用(ただし、所得控除の一種である寄附金控除が適用される場合は除く)
  • 住宅借入金等特別控除→ 住宅ローンを活用して、新たに住宅を取得・新築・増築した人に対して適用

ふるさと納税でも控除が受けられる!


自分が気に入っている地方自治体に対して寄附し、返礼品を受け取ることができる「ふるさと納税」制度。ふるさと納税は、税金の「控除」が受けられるという点でもメリットが多いシステムです。ふるさと納税と税金の控除がどのような関係にあるのか、具体的に解説していきましょう。

ふるさと納税による所得税の控除

ふるさと納税は、寄附をする行為を伴うことから、「所得控除」の一種である「寄附金控除」の条件を満たします。したがって、ふるさと納税を行なった年の所得税から、以下の算式によって計算された分の税額が減らされることになります。

<算式> 控除額=(ふるさと納税の金額-2,000円)×(所得税の適用税率)

ふるさと納税による住民税の控除

ふるさと納税を行なった年の翌年には、住民税の控除も受けられるルールとなっています。住民税の控除には、基本分と特例分があり、基本分だけでも、「(ふるさと納税の金額-2,000円)×10%」の金額が控除可能です。具体的に、どのくらいの住民税が減らされるかについては、お住まいの市区町村によって詳細が異なりますので、必要に応じて確認しておきましょう。

まとめ

「控除」は、納税者にとってメリットが多い制度です。十分に活用できているかどうか、自分の例に当てはめて確認しておくことをおすすめします。実際に、所得税などの控除を受けるには、確定申告や年末調整など各種申請が必要な場合もありますので、勤務先や税務署で手続きの有無や方法を確認しておくと安心です。

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