医療費控除の計算方法と計算式を解説【具体例あり】

  • 2017-11-6

1年間に支払った医療費が一定金額を超える場合には、確定申告をすることによって医療費控除が受けられます。医療費控除の具体的な計算方法と計算例をご紹介しましょう。また、医療費控除の計算に便利なアプリや計算シートに関する情報も記載していますので、あわせてご覧ください。

医療費控除の計算方法と計算式


医療費控除とは、1年間に自分および家族が支払った医療費が、原則、10万円を超える場合に適用される所得控除です。税務署に対して、支払った医療費金額を証明するために、領収書やレシートの提出が必要となりますので、あらかじめ保管しておくことが重要となります。医療費控除の計算方法と計算式は以下のとおりです。

医療費控除の計算方法

手順1:支払い医療費を合計
1月1日から12月31日までの1年間に支払った自分および家族の医療費を合計します。なお、医療費には、治療費用や医薬品代金のほか、通院するためにかかった交通費を含むことも可能です。

手順2:保険によって補填された金額を合計
1年間に支払った医療費や交通費等のうち、加入している医療保険等により、給付金等を受け取った場合には、その金額を合計します。

手順3:所定の計算式(下記参照)により、医療費控除の金額を算定

医療費控除の計算式

年間総所得が200万円超の場合

医療費控除の金額=(年間の支払い医療費-年間の受け取り保険金)-10万円

年間総所得が200万円以下の場合

医療費控除の金額=(年間の支払い医療費-年間の受け取り保険金)-(総所得金額等×5%)

医療費控除の計算例


医療費控除の計算について、理解を深められるよう、以下の設例を見ていきましょう。

設例の前提条件

  • Aさんは、本人・妻・子どもの3人暮らし
  • Aさんの年間総所得は500万円、妻の年間総所得は70万円
  • 家族全員の年間医療費は40万円(診療費・治療費・手術費・医薬品代の合計)
  • 妻と子どもが通院するためにかかった交通費は、合計1.2万円(バス代、タクシー代)
  • Aさんの健康診断を目的とした人間ドック費用が合計10万円(検査結果は特に異常なし)
  • 妻は、ケガのために手術を受け、年内に5日間入院した。その入院給付金として、保険会社から12万円を受け取っている。

Aさんの医療費控除の計算例

計算過程(1)

医療費控除の対象となる金額=年間医療費合計40万円+交通費1.2万円=41.2万円

計算過程(2)

受け取った保険金=入院給付金12万円

計算過程(3)

Aさんの医療費控除の金額=(41.2万円-12万円)-10万円=19.2万円

解説

Aさんの人間ドック費用は、「健康診断」目的であるため、医療費には含まれません。仮に、人間ドックの結果、何らかの病気や異常が見つかり治療した場合には、本費用を医療費に含むことができます。

医療費控除の計算に便利なアプリ2選


確定申告の直前になって、医療費控除の計算をしようとすると、人によってはたくさんの医療費データを集計しなければならず、大変な思いをする可能性があります。特に、家族が多い人や、病院に行く機会が多い人は、要注意。簡単に医療費の管理・集計ができるアプリを使えば、効率的に作業が進められて便利です。以下おすすめのアプリを2つご紹介していきましょう。

おすすめアプリ1 通院ノート

家族全員分の医療費や通院に関する情報を管理できるアプリです。カレンダー形式での入力が可能で、使いやすさが魅力。確定申告時には、入力したデータをCSV形式でメール送信できるので助かります。

おすすめアプリ2 会計アプリfreee

特に、個人事業主など自分で会計作業を行なわなければならない方におすすめのアプリです。確定申告にも対応。医療費だけでなく、その他の会計科目(勘定科目)についても、入力・管理がしやすいと話題となっています。

医療費控除の計算シートもおすすめ


表計算ソフトExcelの操作に慣れている方であれば、確定申告がインターネット上で行なえる「e-Tax」システムに対応した計算シートの活用もおすすめです。具体的には、「医療費集計フォーム」と呼ばれ、国税庁の公式サイトから様式をダウンロードすることができます。

なお、いったん様式をダウンロードしたら、その翌年も、基本的に同一の様式を再利用することが可能です。したがって、あらかじめ定期的に医療費の情報(医療を受けた人、病院名、金額など)を入力しておくことで、確定申告の事前準備ができるメリットがあります。実際、年間の医療費情報を「医療費集計フォーム」に正しく入力し、領収書も分かりやすく整理していれば、確定申告直前でやるべきことはデータの読み込みのみです。

まとめ

医療費控除の計算で一番大変なのは、医療費控除の対象となる医療費等の合計作業です。「手間がかかるので大変そう」と感じている方は、アプリや計算シートを上手に活用してみましょう。医療費控除をもれなく確実に確定申告することで、支払う税金を少なく抑えることができるメリットを最大限に得ることができます。

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