そのやり方、間違いかも!?消費税を正しく算出する計算方法

  • 2017-11-14

消費税は会社が消費者から預り、代わりに納付する税金です。しかし、事業者では消費者から消費税を預かる場合も、仕入れなどで支払う場合もあり、計算は複雑になります。
今回は、消費税の納付額を正しく算出する計算方法について解説します。

現在の消費税制度と税率について


消費税とは、物品購入やサービスを消費した際に課される間接税のひとつです。広く公平に課税するしくみで、取引の各段階において発生します。課税対象は、国内で、事業として対価を得て行われる取引で、資産の譲渡や貸付、サービスの提供にあたるものです。保険金や共済金、寄附金などは対価性がないため、課税対象ではありません。

消費者は一旦事業者に代金に加えて発生した消費税を支払いますが、事業者は預かった消費税から、そのサービス提供の経費として支払った消費税を差し引いたうえ、その差額を国にまとめて納付します。個人事業者の場合には、翌年の3月31日、法人の場合は事業年度終了の日の翌日から2か月以内に申告と納税を行わなければなりません。納税地の管轄の税務署に、消費税及び地方消費税の確定申告書を提出し、納付を行います。

現在の消費税率は8%で、これは国税6.3%と地方税1.7%という2つの税金からなっていますが、2019年10月からは、国税7.8%、地方税2.2%の10%へと増税が決定しています。

一般的な消費税の計算方法


消費税の計算方法は、原則課税と簡易課税の2種類の計算方法がありますが、一般的には原則課税で行われます。

原則課税方式は、消費者から預かった消費税から、仕入れに対して発生した消費税を差し引いて計算する方法です。ただし、売上のうち、課税売上金額の占める割合に応じて、金額の調整が行なわれます。課税売上に対応する消費税と、非課税売上に対応する消費税を分類しなければならないからです。課税売上割合は、「課税売上+免税売上/課税売上+免税売上+非課税売上」で求められます。

  • 課税売上割合が95%以上かつ課税売上高が5億円以下の場合:調整計算は不要
  • 課税売上割合が95%以上で課税売上高が5億円以上の場合、もしくは課税売上割合が95%未満の場合:個別対応方式もしくは一括比例配分方式で調整計算を実施

個別対応方式は、仕入にかかる消費税を以下の3つに分類して、計算をしていきます。

  1. 課税売上のためにかかる消費税
  2. 非課税売上のためにかかる仕入れの消費税
  3. 課税および非課税の両方の売り上げのための仕入れにかかる消費税

課税・非課税の両方の売り上げに対する仕入の消費税に、課税売上割合をかけ、課税売上のための仕入れにかかった消費税をプラスした金額が、仕入控除税額です。預かった消費税から、この仕入控除税額を差し引くことで、納付する消費税額が算出されます。

一括比例配分方式は、売上に対する仕入が課税なのか非課税なのかといった区分が難しい場合に用いる方法です。課税仕入れにかかった消費税に、課税売上割合を乗じた金額が仕入控除額となります。一括比例配分方式では計算が簡単ですが、税制上では不利となることが多いです。また、一旦一括比例配分方式を選択すると、原則2年間は変更ができません。

簡易課税制度の消費税の計算方法


基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者の場合には、簡易課税方式による消費税計算を選択することができます。税務署に簡易課税制度選択届出書の提出が必要です。また、簡易課税制度を選択した場合、2年間は原則課税方式への変更はできません。

簡易課税制度では、仕入れに関して、みなし仕入率を用いて計算したみなし仕入額の消費税額から納付金額を計算する方法です。実際の仕入伝票から仕入れに発生した消費税を集計する必要がありません。

みなし仕入率は事業の種類によって6つに分類され、それぞれ規定の割合が定められています。

  • 第一種事業(卸売業)90%
  • 第二種事業(小売業)80%
  • 第三種事業(製造業、建設業など)70%
  • 第四種事業(飲食店業など)60%
  • 第五種事業(運輸通信業、金融保険業、サービス業など)50%
  • 第六種事業(不動産業)40%

納付額は、売上にみなし仕入率を乗じたみなし仕入額に対しての消費税を計算し、売上の消費税から差し引くことで計算できます。

消費税がかからないケースとは?


基準期間(法人の場合は前々事業年度)における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、消費税の納税が免除されます。ただし、設立から2年以内で、資本金あるいは出資金が1,000万円以上の場合や、特定期間(事業年度開始日後6か月間)の課税売上高および給与等支払額が1,000万円を超える場合には、免税事業者となることができません。

まとめ

消費税の納付額の計算は、条件や納税方式の種類により納付額に差が出ます。課税方式は一旦決定すると2年間は変更できませんので、選択ができる場合は会社の事業計画まで十分に考慮したうえで決定することが大切です。

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