合同会社で発生する税金の種類や申告方法とは?

  • 2017-11-15

個人事業主から法人成りを検討するときに気になるのは税金の話。中には面倒な決算申告を嫌厭して個人事業主のまま事業を続ける方もいらっしゃるかもしれません。果たして合同会社にすることで税制上のメリットはあるのか?ややこしい印象のある合同会社の税金について知り、そのメリットを最大限に活かしましょう。

合同会社に課される税金の種類は?


合同会社に課される税金には、主に次のようなものが挙げられます。

法人税

個人事業主の利益には所得税が課されるのに対し、法人には法人税が課されます。会社が稼いだ利益に対して課せられる国税です。所得金額800万円以下の場合は22%、800万円超の場合は30%の税率となります。

 法人住民税

会社が登記してある都道府県・市町村に対して納める地方税で、「均等割」と「法人税割」の2種類が存在します。「均等割」の税率は法人の規模(資本金や従業員数など)に応じて定められていますが、もし所得が赤字の場合でも最低7万円は支払う必要があります。一方の「法人税割」は法人税額と住民税額を基に計算されるもので、法人税額×住民税率=法人税割です。均等割と法人税割、それぞれによって算出された金額の合計が法人住民税となります。

法人事業税

登記をしている都道府県で事業を営んでいることに対する税金で、公共サービスへの負担という意味合いを持つ地方税です。課税所得の額に応じて、最低5%の税率が設定されています。

消費税

事業年度の仮受消費税額から、仮払消費税額を差し引いた額を納付します。次の条件を2点とも満たす場合であれば、2年間は納税が免除となります。

(1)設立時の資本金が1,000万円以下である

(2)設立1期目開始6ヶ月の課税売上高と給与支給額のどちらかが1,000万円以下である

固定資産税

会社が保有する固定資産(土地・建物・有形償却資産)に対して課される地方税です。

その他

上記の税金の他、自動車に課される自動車税があり、自動車重量税・自動車取得税・軽自動車税などから構成されています。また、事業内容によっては関税・タバコ税・酒税などを課せられることがあります。

合同会社の税金上のメリット

合同会社に課される税金の種類をみると、個人事業主の方が税制上お得に感じるかもしれません。しかし、合同会社には節税のカラクリがいくつも存在します。合同会社が行っている税金対策を何点か紹介します。

法人税は所得税よりも税率が緩やか

法人税の税率は、個人事業主の課税所得金額が900万円を超えると33%、1,800万円を超えると40%になります。累進課税方式を採用しているため、所得が高いほど税率も高くなってしまうのです。それに対して法人税は課税所得金額が800万円以上の場合には25.5%と、所得税に比べ税率が緩やかに設定されています。

経費に計上できる範囲が広い

個人事業主の場合、事業主に対する給料は経費に計上できません。一方、合同会社の場合には、社員への給与が経費として認められます。給与所得者には給与所得控除が適用されるため、結果的に課税負担が軽減されることになるのです。また、個人事業主が経費として計上できる費用に加え、保険料や住宅費などについても経費とすることができます。

 社員(給与所得者)の範囲に制限がない

合同会社の社員は、非常勤の社員についても会社から報酬を支払うことができます。つまりその金額を経費として計上できることになるのです。社員の属性や勤務状況に一定の条件が設けられている個人事業主と比較すると、家族や親族を制限なく社員にできる法人形態は税制上のメリットを受けやすくなるといえます。

税金の申告と納付期限はいつ?

決算申告の時期と法人税の納付期限

会社の事業年度終了翌日から2ヶ月以内に、決算と法人税の納付を済ませておく必要があります。9月が決算期の法人であれば、同年11月30日までの間に申告・納付のどちらも完了させておかなければなりません。期限までに申告・納付を行わなかったり、納付金額に誤りがあったりすると、別途税金を課せられるケースもあります。違反の内容にもよりますが、無申告加算税、過小申告加算税、重加算税、延滞税などがペナルティとして加算されます。無駄なキャッシュを支払うことにならないよう、事前の準備が必要です。

 決算申告と納税に必要な書類

税金の申告にあたっては、法人税申告書や決算書類を作成しなくてはなりません。

(1)法人税申告書

決算月末日の約1ヶ月後、税務署から郵送されてきます。

(2)決算書類

法人税申告書に添付する形で、貸借対照表・損益計算書・社員資本等変動計算書・勘定科目内訳明細書・法人事業概況説明書などを決算書の別表として提出します。これらすべてを自力で作成することも可能ですが、慣れない形式や計算方法に苦戦してしまうかもしれません。信頼できる税理士へ依頼することも視野に入れて準備を行うとよいでしょう。

 

個人事業主と比べると、合同会社の税金体系は複雑にみえます。しかし、正しい知識を持ってきちんと手順を踏めば、大きな税制上のメリットを享受できることが分かります。自身で見識を深めることはもちろん大切ですが、必要に応じてプロフェッショナルの力も借りながら様々な作業を乗り切りましょう。

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