「なので」は失礼!ビジネスシーンでの正しい「ので」の使い方

  • 2017-11-28

クライアントや上司・部下などと話している時に気になるのは「正しい敬語を使うことができているか」ということではないでしょうか。間違った敬語を使うことで「勉強不足」や「常識がない」など、厳しい人であれば余計に感じてしまう可能性があります。そこで、敬語の中でも「つい使ってしまう!」という人が多い「~ので」という言葉について解説します。

ちょっとした間違いで、相手に思わぬ不快感を持たせてしまうことのないように、「~ので」の使い方について考えてみましょう。

似ている「からので」どうやって使うのが正しい?

「ので」の意味とは?

文章の接続詞として「ので」という言葉があります。主には「〇〇だから××」という場合に「〇〇なので××です」という使い方をします。ところが、この使い方が間違っているのです。

本来「ので」という言葉は接続詞のひとつですので、文章と文章をつなぐ時に使うという状況は合っています。

しかし、「ので」の前の「な」が問題です。

この「な」は助動詞のひとつで、物事を断定する時につかう「だ」の変化形です。つまり、「〇〇だ、ので、××」という、不思議な言葉を使っていることになってしまいます。

そこで、「ので」は「です」と組み合わせて「~ですので」とすることで、正しく使うことができます。一度「〇〇です、ので××です」と考えてみると、「〇〇ですので、××です」とすることができ、文法的にもマナー的にも問題ありません。

実は違う「から」の意味

「~ですから」という言葉もあります。「ですので」と「ですから」はとても似た言葉ですが、実は微妙に意味が違います。

「から」というのは、自分主体な言い方です。

例えば、「その日私は予定がありますから出席できません」など、「自分の理由を全面に出す」というニュアンスを出します。「来たくないのかな」「そっちの予定を優先するんだな」など、やや否定的に受け取られやすいでしょう。

一方、「ので」は客観的な言い方です。「その日私は予定がありますので出席できません」と言うと、聞き手としては「外せない予定なんだろうな」「大事な仕事なのかもしれない」など、比較的肯定的に意見をくみ取りやすいことが特徴です。

「ですので」と「ですから」の違いは、相手がクライアントや上司などであれば大きく影響します。「ですので」の後に続く言葉を肯定的に受け取ってもらうためにも、よく考えて言葉を発するようにしてください。

「なので」は失礼!正しい敬語の使い方は?


実際に「なので」という言葉がどのように使われているのかを見てみましょう。

×「田中様はご契約者様なので、こちらへ押印をお願いいたします」
〇「田中様はご契約者様ですので、こちらへ押印をお願いいたします」

田中様というお客様へ書類への押印をお願いする場面です。

×の例は、「様」「ご契約者様」「こちらへ」「お願いいたします」という言葉に比べて、「なので」の部分だけがフランクな印象を与えます。「田中様はご契約者様だ、ので、こちらへ~」という本来の言葉が醸し出すニュアンスです。理由がハッキリとわからなくても何となく違和感を感じる人は多いでしょう。

×「わたくしは、スポーツが好きなので、トレーニングは欠かせません」
〇「わたくしは、スポーツが好きですので、トレーニングは欠かせません」

クライアントや上司と世間話をする場面です。

仕事から離れた話題である場合、話の内容からつい間違った言葉を使ってしまうことはよくあります。仕事に関する話でなくても、相手がクライアントや上司などであれば正しい言葉で話さなくてはなりません。

世間話だからこそ、きちんと話すことで「どんな時でも、気を配ることができる人」と受け取ってもらうことができるでしょう。

メールだと重ねてしまいがちな「ので」に注意


話し言葉であれば気が付くことができるのですが、メールの文章などの場合「ので」を頻発させてしまう可能性があります。

「~ですので」と正しい使い方をしていたとしても、ひとつのメールに何度も「ので」が出てきていると、読み手はメールの内容を正確に把握することが難しいのです。

A:本日の勉強会では筆記用具を使いますので各自ご持参ください。勉強会の中では質問コーナーがありますので、疑問点はまとめておいていただきたいと思います。あと、講師の先生の都合もありますのでまだ正式にはわかりませんが、もしかしたら勉強会の後、食事会が行われるかもしれませんので、ご都合の良い方はご参加ください。

B:本日の勉強会では筆記用具をご持参ください。講義中は質問コーナーに備えて、疑問点をまとめておいていただくようお願いいたします。また、講師の都合によりますが、食事会が開かれる可能性もありますので、ご都合の良い方はご参加ください。

AとBでは、同じことを伝えています。しかし、Aは読み手に間違った気遣いをしているため、結果として話が回りくどく、読んだ後に読み手が内容を頭の中で整理しなくてはなりません。

一方Bは、言い切るところと、お願いをするところを分けているため、読み手の頭の中にイメージがわきやすいでしょう。

このように、「ので」を複数回使った文章は、印象が良くないだけでなく、読み手に手間をかけさせることにもなります。

まとめ

いかがでしたか?日頃無意識に使っている「ので」という言葉も、意外と使い方にコツが要ることがわかります。

特に話し言葉では、場に流されてしまったり、気を抜いたりしたことで発生する失敗もあります。言葉は一度口に出してしまったら、取り消すことができません。クライアントや上司だけでなく、周囲の人が聞いて気持ちの良い言葉を使うことを意識しましょう。

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