個人事業税とは?法定業種や税率、計算方法を解説

  • 2017-12-6

「個人事業税」という言葉に馴染みがない方は多いのではないでしょうか。文字通り個人事業主に課せられる税金のことで、確定申告を終わらせたあと、住民税に加えて個人事業税の通知がきます。会社であれば「法人税」として支払われているのが個人事業税。会社に勤めていた方は個人事業主になって初めて目にするものかもしれませんが、納付時期や方法、税率について詳しくまとめました。

個人事業税の対象になる業種と税率

個人事業税は法定業種のみが対象

個人事業税とは、それぞれの都道府県にかかる地方税のことで、ある程度まとまった収入を得るようになると個人事業主に課せられます。

税率としてはわずかですが、会社員はこの税に触れることはまずないので、フリーランスになりたての方は忘れがちです。確定申告が終わって、安心したところへやってくる個人事業税。認知度は低いものの職種によって税率が変わってくるなど、多少複雑なものとなっています。

個人事業税はすべての業種が対象というわけではなく、地方税法により定められた法定業種のみが対象です。しかし法定業種は70種もあり、ほとんどの事業が該当するというのが実情です。

第1種事業、第2種事業、第3種事業で税率が異なる

個人事業税には3種類あり、それぞれの業種ごとに3~5%の税率が異なってきます。

第1種事業には37業種あり、税率は5%です。飲食店業・保険業・物品運搬業・旅館業・製造業・印刷業など、多くの事業はこの第1種事業に区分されます。

第2種事業は、薪炭製造業・水産業・畜産業の3業種のみで、税率は4%です。

第3種事業には30業種あり、中でも、あんま・マッサージ又は指圧・はり・きゅう・柔道整復とその他の医業に類する事業と装蹄師業の2業種は税率が3%です。

第3種事業の残りの28業種は税率5%で、医業や弁護士業、司法書士業や行政書士業、理美容業など専門的で国家資格の必要なものから、銭湯の経営まで幅広く対象となっています。

個人事業税の計算方法

個人事業税には290万円の控除がある

個人事業税の控除額は290万円、つまり年間290万円以上事業で得たお金があれば、課税対象になります。

290万円の所得とは、単純に収入から事業にかかる経費を引いたもので、例えば住民税や所得税のような控除対象に健康保険料や年金などは含めません。青色申告特別控除も適応されないので注意が必要です。

290万円の控除額は月割り計算で算出されることもあります。年度をまたいで開業、廃業となった場合にはこれが適応され、例えば7ヶ月稼業したとすると169万2000円の控除額となっています。

計算方法

東京都主税局が公式に示した計算式によると、個人事業税の算出方法は以下の通りです。

【事業所得+所得税の事業専従者給与(控除)額−個人の事業税の事業専従者給与(控除)額+青色申告特別控除額−各種控除】 ×税率=個人事業税の税額

事業所得とは「収入−経費−専従者給与等−青色申告特別控除」のことです。不動産所得がある場合、不動産所得の金額も含みます。また、専従者給与(専従者控除)とは、従業員である家族に支払う給料のことです。一定額が必要経費として控除可能です。

事業所得とは、厳密に言うと青色申告特別控除や専従者給与も差し引いた金額のことです。

しかし、個人事業税においては青色申告特別控除は適用外です。つまり事業所得の計算の中で、一度差し引いた青色申告特別控除を再度計算で足して0にするという計算式になっています。そのため、東京都主税局の計算式の中には青色申告特別控除が入っています。

最後に各種控除を差し引いた金額が、課税対象ということです。課税対象額に、業種によって異なる3~5%の税率をかけ、個人事業税を算出します。

個人事業税はいつ払う?

個人事業税の納付時期

個人事業税の納付は2期に分けられ、8月と11月に納付するものがほとんどです。確定申告後、8月の納付通知に第1期として8月分が、第2期として11月分がまとまってやってきます。2回に分けて納付が基本ですが、場所によっては一括納付と選べることもできます。

個人事業税が支払える場所

納税額によって納付方法が変わりますが、30万円以下の額であれば、コンビニで納税することが可能です。コンビニの場合、住民税などと同じように専用のバーコードが付いています。

また、個人事業税は地方税であるため、コンビニ以外の納付方法として各都道府県の税事務所や銀行、信用金庫、郵便局窓口での納付があります。申請すれば銀行口座から口座振替をすることもでき、納付期限の日付が振替日となっています。

まとめ

個人事業税はある程度の所得がないと課税対象にはなりませんが、ほとんどの職種にかかってくる税です。さらに、計算の仕方が複雑で、事前によく確認しておく必要があると言えます。税率は低いものの、思わぬ出費につながることもあるので、これから事業を始める予定の方もよく確認しておきましょう。

ページ上部へ戻る