契約書を正しく訂正する方法とは?捨印の注意点もチェック!

  • 2017-8-25

ビジネスを行っていく上で、業務委託契約書や覚書、売買契約書など、さまざまな契約書を作成する機会は多いものです。万が一、契約書の作成時にミスをしてしまった場合、どのように対処したらよいか、訂正方法についてご紹介します。

契約書の訂正をするのは、どんなタイミング?

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契約書の作成途中で、記述内容の誤りに気付いたときには、通常、契約関係者の合意を得たうえで、パソコン上のデータを修正すれば事なきを得ます。しかしながら、契約書に署名をする直前のタイミングや、契約書の原本を契約相手先に発送してしまったあとに間違いに気付いたときには、簡単に修正することができません。そのような場合には、契約相手と合意した上で、契約書の「訂正」を正式な方法で行なう必要があります。

「訂正」とは、事実と異なる記述内容を正しい文言に改めることです。通常は、訂正が必要な箇所に、手書きによって正しい内容を記述したあと、訂正印を押すことにより「訂正」の作業を完了します。具体的な訂正方法やその手順については、次章で詳しくご説明していきましょう。

契約書の正しい訂正方法とその手順

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契約書の訂正を正しく行なうことができるよう、以下の具体的な手順に沿って作業を進めていきましょう。なお、契約書では、訂正前の状態が完全に分からなくなってしまう修正液や修正テープなどは一切使用しませんので、注意が必要です。

手順1:
削除または修正したい文言および数字の上から、それらを消す意味で二重線を引きます。なお、二重線を引いたあとも、元の文字が見えるようにしておくことが大切です。

手順2:
契約書が横書きの場合には、正しい文言や数字を訂正箇所の上部に、縦書きの場合には、それらを訂正箇所の右横に記載します。もし、訂正内容が加筆のみである場合には、訂正したい箇所に「∨」や「{ 」などの記号を記載してから、追加する文言を記入するのが通例です。

手順3:
訂正箇所の二重線の真上か、周囲に余白がある場合には、すぐ近くの右横などに訂正印を押します。訂正した会社側の訂正印に加え、「訂正に同意しました」という意味を込めて、契約相手の訂正印を並べて押すことも可能です。

手順4:
訂正印のすぐそばに、「削除2字、加入3字」など、具体的な修正内容を記入すれば、契約書の訂正作業は完了です。

訂正印として使用する印鑑の種類

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契約書の訂正時に、訂正印としてどのような印鑑を使用すべきかについては、シチュエーションによって異なります。具体的には、主に2つのシチュエーションが想定されますので、それぞれの場合につき解説していきましょう。

1つ目の例として、銀行など金融機関との取引に関係する契約書であれば、関係金融機関に届出をしている銀行印を使用しておくと安心です。

2つ目の例として、重要取引や経営にかかわるような機密文書にあたる契約書であれば、会社の実印(公印)を使用するのが一般的です。

状況によっては、契約書でどのような印鑑を使用するか、あらかじめ契約当事者間で取り決めをしておく場合もあります。なお、実印や銀行印を押印した契約書については、印鑑を偽造されないよう、厳重な保管・管理が必要です。

契約書の訂正で捨印を使う場合とは?

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契約書の訂正を行なう際には、訂正した箇所に訂正印を押すのが一般的ですが、余白が狭いときには、欄外に訂正印を押す場合もあります。いわゆる「捨印」として訂正印を使う方法です。

契約書本文の欄外であれば、スペースも十分にとることができるので、修正内容を記述しやすいというメリットがあります。しかしながら、同時に、リスクの可能性も十分に把握しておくことが必要です。すなわち、捨印が押してあることにより、そのページは何度でも修正や削除、加筆といった訂正ができることを意味します。

したがって、本来修正すべき箇所以外の部分を、契約の相手方などによって、修正されてしまう可能性が否めません。将来的に不利益を被るような内容に書き換えられることがないよう、十分にそのリスクも考えたうえで、捨印を使用することをおすすめします。

なお、捨印を使用して訂正を行なう場合、修正内容は「10行目 削除3字 加入5字」のように、どの行を修正したか、一目で分かるように記載するのが一般的です。

訂正時にありがちなミスへの対処法

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細心の注意を払っていたつもりでも、うっかりミスをすることは誰にでもあるものです。契約書の訂正を行なう際、よくありがちなミスと対処法について、以下ご紹介していきましょう。

使用する印鑑を間違えた場合

訂正印として使用する印鑑の種類を間違ってしまった、といったミスをすることもあります。そのような場合には、既に押してしまった印影の右上に、少しだけ重ねるような形で、正しい印鑑を押しましょう。契約書の文言の修正とは異なり、二重線で消すといった対処は間違いとなりますので、注意が必要です。

訂正印を正しく押すことができなかった場合

朱肉の量が適切でないために、印影がにじんだり、逆に印影が薄すぎて欠けてしまっていたり、印鑑を上手に押せない場合もあるものです。そのようなときには、すぐ隣に再度訂正印を正しく押し直せば問題ありません。

まとめ

契約書の作成をする場合、万が一のミスに備えて、訂正の方法をマスターしておけば安心ですね。あくまでも、訂正作業は、契約当事者全員の合意の上で進めていくべきものである点に注意を払い、互いに気持ちよくビジネスを継続できるよう心がけましょう。

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