フリーランスに契約書は必要?業務委託契約の注意ポイント

フリーランスとして仕事をしていると、契約書の締結がおろそかになってしまうこともあります。また、締結したとしても、中身をよく理解できていなければ、契約者としての自分の立場を守ることができなくなってしまいます。契約期間や契約形態など、契約書をおさえるべきポイントを紹介しています。

フリーランスが契約書を作るべき理由


フリーランスの仕事は、お互いの都合次第で即座に契約が成り立つことも珍しくありません。フリーランスが契約書を作るべき理由は、その手軽さから起こりうるリスクを予防するためです。

報酬不払い・修正範囲のトラブル回避

フリーランスの仕事トラブルで注意すべきことは、支払いや納品などを曖昧にしないということです。仕事が完了しても何度も修正を依頼されて時間ロスが目立ったり、その結果、納品期日に間に合わなかったりというケースも考えられます。

期日遅れを理由に報酬の減額や支払いそのものがないといったトラブルも起こりうるのです。こういった事態を避けるために、報酬を支払う基準、修正を受け付ける時のルールを明確にもうけ、契約書に盛り込んでおく必要があります。万が一、仕事相手に理不尽と思える対応をされてしまっても、自分がサインをした契約書で認めてしまった事柄であれば、文句をいうことができなくなってしまいますので、注意しましょう。

契約書で決めておくべきこと


フリーランスがスムーズに仕事をこなすには、契約書の作成は必須と言っても過言ではありません。それでは契約書、どのようなことを記載すればよいのでしょうか。契約書で決めておくべきことについて紹介します。

雇用形態

契約書を締結する際、まず決めなければならないのが雇用形態です。雇用形態には、会社と直接雇用契約を結ぶ「直接雇用」、派遣元の会社と契約を結ぶ「労働者派遣」、業務を個人に依頼し、個人が自分の裁量で仕事を行う「委任・請負」の3種類があります。

フリーランスのような案件ごとの契約であれば、「委任・請負」にあたる業務委託契約となることがほとんどです。直接雇用には、正社員だけではなく、アルバイト、パートタイマーなどがあてはまります。労働者派遣にあてはまるのは、派遣社員です。

仕事の内容と契約形態

フリーランスの契約書で定めておきたいポイントが、仕事の完成度合いを明確にすることです。仕事を完成させなければいけない請負契約になるのか、ある一定の期間に業務にあたる、またはアドバイスなどを行う委任契約になるのか、仕事の内容と範囲を定めておくとトラブル回避に役立ちます。

フリーランスの業務委託契約の種類と注意点
フリーランスの業務委託契約には、「請負契約」と「委任契約」、「準委任契約」があります。契約書を作成する際には、それぞれの契約形態の責任範囲をしっかりおさえておく必要があります。こちらでは契約形態ごとに、負わなければならない義務を紹介しています。

報酬

フリーランスや通常のお仕事でも、契約の報酬に関する部分はとても重要です。例えば契約金が消費税込みの金額であるのか否か、業務内容によっては着手金なども触れておくと良いでしょう。定められた期間内に納品が出来なかった場合、報酬は1円も支払われないのか、途中まででも一定額は支払われるのかなども、よくある報酬トラブルです。後に、支払い金額のトラブルになりうる事はあらかじめ詳細を定めておきましょう。

納品から検収までの期間・雇用期間

納品から検収までの期間を事前に定めておくことも大切なポイントになるでしょう。納品を期日内に行っても検収がなかなかされず、予測していた支払い時期とは違ったというケースも考えられます。「検収は納品後48時間以内」のように期日を記載もしておくことでトラブル回避に繋がります。基本的には日付で定めることが多いですが、その日の営業時間内なのか、23時59分までを指すのかも確認しておきましょう。

また、契約が成果物ではなく、一定期間内での業務であった場合、その契約の期間も定めておきましょう。1年間の業務だったとしても、企業によっては1ヶ月~3ヶ月の契約を毎月巻き直すこともあります。

修正対応の範囲

納品した作業や業務内容において、修正を求められることがあります。修正対応に関しては、どのくらいの水準か、修正する項目はどこなのか、いつまでに仕上げるのかを記載しましょう。具体的には、企業側に検品項目を共有してもらい、その項目に至らなかった部分については修正するといった方法がおすすめです。こちらを定めておく事で、仕事の管理もしやすくなり、他の仕事との調整もつきやすくなります。

瑕疵(かし)担保責任の期間

瑕疵担保責任とは、落ち度がない仕事をしたとしても、のちにミスが発覚した場合、仕事をした者、商品・サービスを販売した者が責任を負う制度です。この瑕疵担保責任の期間を定めておいて、責任に対する期間を限定しておくとよいでしょう。

損害賠償義務

納期が遅れてしまったり、クライアントの情報が流出してしまったりするケースについても考えておく必要があります。損害賠償の義務が発生することがあるので、事前に損害になりうる事を考えておき、どのような賠償義務を負うのか定めておきましょう。

著作権の取り扱い

フリーランスの仕事により作成したものの著作権も、契約書に定めるべき重要な項目です。制作物の著作権はどちらにあるのかを明記しておきましょう。

機密保持契約

フリーランスの契約内容によっては、機密保持契約というものがあります。フリーランスの仕事で得た情報を周りに伝えることがNGなだけではなく、依頼主も雇用したフリーランスの情報を漏洩してはいけないという契約になります。

契約解除の条件や方法

契約によって行う仕事には、解除や早期終了の特約を盛り込むことも求められます。契約開始日や終了日を明確にし、契約解除や更新といった定期的な契約内容の見直しをする事が理想的です。また、業務不履行や報酬の未払いといったトラブルを防ぐためにも、契約解除の条件や方法を考える必要があります。

契約書を結ぶ手間なく正しく結ぶには


フリーランスの仕事で理想的な契約書を作成するには、多大な手間を必要とすることが多いです。契約書を作成する手間を省くには、どういう手段やサービスがあるのでしょうか。

契約書テンプレートを使う

契約書を作成する手間を省くには、本やインターネットで手にはいるテンプレートを使う方法があります。インターネットで利用できるものには、契約者の名前や契約期間を入力するだけで契約書が作れるものもあります。自ら用意しなければならない場合は、まずテンプレートを使ってみるのもおすすめです。

業務委託契約書のテンプレートとチェックポイント
契約書にはさまざまな種類がありますが、こちらでは業務委託契約書のテンプレートを紹介しています。実際に業務に使いたい場合は、相手方の契約者と内容をすり合わせる必要がありますので、一例として参考にしてください。

弁護士にチェックを依頼する

大きな契約を結ぶ際には、弁護士にチェックを依頼する方法もあります。一般企業でも、弁護士と契約をして、契約書のチェックを依頼するのが一般的です。

また、業務委託の契約書であれば、司法書士や行政書士にも依頼可能です。費用がかかってしまうので、前もって見積もりをお願いしたり、無料相談を利用したりしましょう。

クラウドソーシングサイトを使う

フリーランス向けの契約をスピーディーかつ手間を抑えるものにするには、クラウドソーシングサイトを利用することもおすすめです。簡単なタッチ操作で契約を結ぶことが可能で、都合と条件さえマッチすれば即座に仕事に取り掛かれる案件もあります。

まとめ

今回はフリーランスの契約書について紹介しました。フリーランスは自分ひとりで仕事をしている分、契約書の内容にしっかりと向き合い、自分を守り、健全なビジネス関係を築くことが大切です。契約書の内容を読み飛ばさず、今回紹介したポイントをおさえながら契約を結ぶようにして行きましょう。

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