フリーランスの加入する年金は?控除や免除条件、おすすめの共済

フリーランスにとって、今さら聞けない年金・保険などの仕組みについて解説します。現在稼いでいるお金だけではなく、老後の暮らしも考慮した計画を立てていきましょう。会社員は受けられても、フリーランスは受けられない社会保険も多々あります。

フリーランスが加入する年金


会社員を辞めてフリーランスになったとき、さまざまな手続きを自分でやらなくてはなりません。国民健康保険への加入、国民年金への加入などです。そのほか、青色申告を行いたい場合は開業届の提出もしなければなりません。ここでは、フリーランスにとって付き合いが深くなる国民年金の仕組みについて解説します。

個人事業主は国民年金

会社員であれば国民年金と厚生年金、公務員であれば国民年金と共済年金に加入することとなりますが、個人事業主の年金は国民年金一択となります。会社員や公務員と比べると、国民年金のみのフリーランスは、将来的に受け取れる年金額が大きく減少してしまいます。老後のために十分な蓄えを作るか、厚生年金や共済年金と同等の対策を取らなければいけません。

収入が少ない場合は免除や猶予を申請

収入が少なく国民年金保険料の支払いができない場合は、支払いを免除または猶予してもらうことが可能です。支払いの免除や猶予は、申請書を住民登録している市役所、もしくは町村役場の国民年金担当窓口へ提出することで申請できます。詳しくはのちの「国民年金の支払いを安くするには?」で解説します。

国民年金で受給できる額

1年間で受け取れる年金額は、40年間納付した場合で779,300円(平成29年度)です。1ヶ月で見てみると64,941円となります。1ヶ月で受け取れる年金額を多いと見るか少ないと見るかは人それぞれですが、月約6.5万円の年金だけでは、老後の生活を維持することは難しいといえます。

月あたりの受給額が少ないこと以外にも、フリーランスが年金対策を行うべき理由があります。詳しくは下記の記事を確認してください。

40代・50代フリーランスの悩みとは?
40代・50代のフリーランスは、日本のフリーランス人口のうち、70%以上を占めています。40代・50代フリーランスの収入や、その年代ならではの悩みを紹介しています。

国民年金の支払いを安くするには?


国民年金の支払いが大きな負担となっている人のために、年金支払を安くする方法を紹介します。

確定申告で控除を受ける

確定申告の際、「国民年金保険料控除証明書」を使えば、国民年金保険料の控除を受けることができます。「国民年金保険料控除証明書」は、日本年金機構から送られてきます。こちらは、国民年金保険料の全額が控除の対象となっています。控除を受けて、支払う税金を少なくすることで、結果として年金の支払い額の負担を減らすことができます。

国民年金保険料の納付免除を受ける

前年の所得が一定額を下回っていた場合、国民年金保険料の納付が免除になります。この際、本人の所得だけではなく、世帯主や配偶者の所得もチェックの対象となります。

免除には「全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除」の4種類があり、前年度の所得によって利用できる免除が変わります。保険料を全額免除された場合でも2分の1の年金が受け取れるので、保険料を未納のままにするよりも免除の申請を行った方が得策です。

フリーランスが加入したい年金や共済

付加年金

付加年金とは、国民年金の保険料に小額の保険料(400円)を上乗せすることで、将来受け取れる年金を増額させられる制度です。少ない掛金で月数千円の増額が期待できるため、フリーランスになったばかりの方でも無理なく利用できるでしょう。ただし、後述する国民年金基金との併用はできないので、利用する際はよく検討する必要があります。

毎月支払った400円は、年金を受け取り出してから約2年で元が取れるとされています。もちろん、付加年金を開始した年によりますが、年金生活を送る期間を考えると、おすすめできる制度です。

国民年金基金

国民年金基金は付加年金と同様、国民年金に保険料を上乗せすることで、将来受け取れる年金を増額させられる制度です。フリーランスなどの自営業者と会社員の年金受取額の差を少なくするために作られました。高齢者が平均余命をまっとうするまでに必要な金額を、国民年金のみで補うことは難しいとされています。国民年金基金は、国民年金でまかなえない部分を補うための制度でもあります。

付加年金と異なる点は、掛金を月68,000円(上限)まで設定できる点と、「終身・15年・10年・5年」と年金の受け取り方を自分の好きなように選択できる点です。掛金のすべてが所得控除として扱えるため、節税の面でも有用な制度といえます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、加入者自身が自ら掛けた掛金を運用し、運用実績に応じた年金が受け取れるようになる制度です。フリーランスの場合は、掛金の上限が68,000円となります。本人分の掛金が所得控除として扱えるので節税効果には期待が持てますが、運用リスクも負わなければいけないため、利用には注意が必要です。

小規模企業共済

「経営者のための退職金」とも言われる小規模企業共済は、月々1,000円~7万円の間で積み立てた掛金を、退職時や廃業時に受け取れる制度です。小規模企業の役員や個人事業主を対象としており、受け取り方には「一括・分割・併用」の3種類があります。掛金が所得控除として扱えることに加え、受け取り時には一括であれば退職所得扱い、分割であれば雑所得扱いとすることができます。

フリーランスの健康保険はどうなる?

国民健康保険が基本

フリーランスになった場合は、基本的には国民健康保険に加入することとなります。医療分と後期高齢者支援金分、介護分(40歳以上65歳未満の場合)を保険料として支払います。国民健康保険の母体は市区町村のみと勘違いされることがよくありますが、続く見出しで紹介する国民健康保険組合が母体となっているものもあります。

国民健康保険組合

国民健康保険組合とは、同業種の自営業者が運営する健康保険組合のことをいいます。保険料を一律としているところが多く、高所得者の方でも保険料を低く抑えることが可能です。それぞれの組合には同業種であることなどの条件が定められていますが、条件を満たしている場合には加入を検討してみてください。

会社の健康保険を任意継続

会社の健康保険は「資格喪失日の前日までに2ヶ月以上の継続した被保険者期間があること」と「資格喪失日から20日以内の申請であること」の2つの要件を満たすことで、任意継続の手続きができます。ただし、会社負担分がなくなるため支払う保険料はおよそ2倍となり、加入期間には2年間という期限が設けられます。

退職後の健康保険・任意継続について
会社を退職したの健康保険の加入には、いくつかの選択肢があります。そのなかで、会社員時代の健康保険を任意継続する場合の条件をまとめています。また、国民健康保険に加入する場合と比べて、保険料がどの程度違うかのシミュレーションも記載しています。

収入が低ければ家族の扶養も

フリーランスとしての収入が低く、社会保険の扶養条件である130万円未満の年収を満たす場合は、家族の扶養に入ってしまうのも手です。家族の扶養に入ることで年金や健康保険の支出だけでなく、税金の支出も抑えられます。

まとめ

会社員の場合は年金においても健康保険においても会社が大部分の面倒を見てくれますが、フリーランスの場合は自分自身で管理していかなければいけません。何も対策を取らなければ老後破産の危険性が高まりますので、本業を頑張ることはもちろん、年金や健康保険にもしっかりと気を配るようにしましょう。

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