給与所得控除を計算すると節税になる!?会社員必見のお得情報

  • 2017-8-28

「給与所得控除って何?」という方に、言葉自体の意味と、知っておけば税金面でメリットが得られる可能性があるお得な情報をまとめて紹介します。すでに、会社勤務をしている人や、これから就職を考えている人にとっては、ご自身の給与や所得税に関係することですので、ぜひお役立てください。

「給与所得控除」は給与所得者にとっての必要経費

「給与所得控除」とは、会社員など給与収入がある人の所得税や住民税を計算する過程において、加味すべき控除項目で、個人事業主の必要経費に相当する概念です。
例えば、事業を営む個人事業主であれば、所得税や住民税の計算をする際、税額の算定ベースとなる所得は、事業収入から必要経費を除いて算出されます。

一方、会社員など給与所得者の場合には、個人事業主の事業収入に該当する給与収入の総額は明白であるものの、必要経費を厳密に算定することは実質困難です。したがって、税法上、国民の税負担の公平性を保つ目的で、給与所得者に対しては、一定金額を必要経費とみなして控除できる「給与所得控除」という概念が導入されました。

上記の内容を理解しやすいよう、具体的な算式で表すと以下のとおりとなります。

給与所得者の場合の算式

(所得税・住民税の算定ベースとなる所得)=(給与収入)-(給与所得控除)

個人事業主の場合の算式

(所得税・住民税の算定ベースとなる所得)=(事業収入)-(事業収入を得るために支出した必要経費)

「給与所得控除」の具体的な計算方法

「給与所得控除」は、所得税法で定められた一定のルールに則って算出されます。例えば、2017年分の給与所得控除については、下記のとおり、給与所得金額に応じて算式が5種類に分かれていますので、その内容をご紹介します。なお、下記の計算式における「給与所得」とは、会社から交付される「給与所得の源泉徴収票」に記載されている「支払金額」です。

2017年分の給与所得控除額の算式

・給与所得が180万円以下の場合:給与所得控除額=給与所得×40%
ただし、給与所得が65万円未満であれば、全額が給与所得控除額となります。
・給与所得が180万円超360万円以下の場合:給与所得控除額=給与所得×30%+18万円
・給与所得が360万円超660万円以下の場合:給与所得控除額=給与所得×20%+54万円
・給与所得が660万円超1千万円以下の場合:給与所得控除額=給与所得×10%+120万円
・給与所得が1千万円超の場合:給与所得控除額=一律220万円

算式に関する最新情報については、国税庁のサイトを確認しておくと安心です。

知っておくとお得な「特定支出控除」


給与所得者の場合、仕事上必要な支出のうち、自己負担したものが一定金額以上であれば、「特定支出控除」とすることができる制度があります。

「特定支出控除」と認められると「給与所得控除」後の金額から引くことができ、その分、所得税や住民税の算定ベースとなる課税所得を減らすことができるため、最終的に節税効果が期待できます。例えば、2016年以降の場合、特定支出控除が認められるのは、その総額が、「年間の給与所得控除額×2分の1」を超えることが条件です。

具体的に特定支出控除の対象となる支出は、以下の6項目です。

  • 通常必要だと認められる範囲内の「通勤費」
  • 転勤による「転居費」
  • 仕事上必須となる技術や知識を習得するための「研修費」
  • 弁護士や公認会計士、税理士など、仕事をするために必要不可欠な資格を取得するための「資格取得費用」
  • 単身赴任にて勤務をしている場合、通常必要な交通手段・ルートを使った「帰宅旅費」
  • 勤務先が支出に関して承認した図書購入費や制服等の衣服費、交際費など、上限65万円以下の「勤務必要経費」

なお、特定支出控除の適用を受けるためには、給与所得者自身による確定申告が条件となりますので、所轄の税務署で手続きを行ないましょう。

混同されがちな「所得控除」との違い

「給与所得控除」とよく混同されがちな控除項目として、「所得控除」が挙げられますので、合わせて確認しておきましょう。

「所得控除」は、「給与所得控除」とは全く異なり、所得税等の税額を計算する途中で、「課税所得」の金額を算定するために「所得」から控除すべき項目となります。

所得控除の具体的な代表例として、「医療費控除」「配偶者控除」「生命保険料控除」「基礎控除」などが有名です。
一方、「給与所得控除」は、「所得」を算定するときに、「給与収入」から控除すべき項目で、給与所得者にとっての必要経費に相当する金額となります。なお、課税所得と所得の違いについては、下記の算式をあわせてご参照ください。

算式で見る!「所得」と「課税所得」の違いと所得税額算定までの流れ

算式1:(所得)=(給与収入)-(給与所得控除)
算式2:(課税所得)=算式1で算定した(所得)-(所得控除)
算式3:(所得税額)=算式2で算定した(課税所得)×(所得税率)

まとめ

給与所得者にとって、「給与所得控除」は、適切な金額の所得税や住民税を負担するために必要な控除項目であることをご紹介しました。もし、「特定支出控除」に該当する支出があれば、きちんと期限内に確定申告を行なうことで、更なる節税メリットが得られますね。

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