法人化・法人成りで節税効果大?法人化のメリットと注意点を解説

フリーランスや個人事業主が法人化するタイミングは難しいものであり、そのライン設定に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、一般的に法人化を考えるタイミングやその大まかなメリットとデメリットを解説します。

法人化で節税できる理由、メリット

年々法人税は下がってきている

事業を営んでいる場合、個人事業主に対しては所得税、そして法人に対しては法人税という税金がかかってきます。法人が支払う法人税というのは、所得税同様に法人の所得に対して決まった税率を掛けることで求めることが可能です。この法人税率は、昔は40%を超えていた時代もありましたが現在では20%台になっているため、時代と共に法人税は下がってきているといえるでしょう。

個人事業主とは計算方式が違う

前述した通り、個人事業主にかかる税金は所得税であり、その税率は5%〜45%の間に設定されています。所得税は累進課税という方式が導入されているため、所得額によって税率も変化し、大きく稼げば稼ぐほど税率も上がるという仕組みになっています。

一方、法人にかかる法人税というのは累進課税方式ではなく、一定の税率を用いて計算されます。そのため、基本的には所得額によって税率が変わることはありません。(但し、軽減税率等は存在します)

欠損金の繰越控除期間が長くなる

個人事業で青色申告を行っている場合、事業の赤字を最大3年間繰り越すことができます。しかし、法人の場合は赤字を繰り越すことのできる期間が9〜10年と、個人事業よりも更に長い期間設定されています。

法人化節税ができる分岐点について

では、個人事業主から法人になるタイミングはいつが適切なのでしょうか?一般的には、年間所得が500万円を超えた辺りで検討するのが良いといわれています。但し、経費の内訳や従業員数、事業規模によっても様々に異なるため、自分の営んでいる事業に合わせてしっかりと計算する必要があるでしょう。

法人化による節税効果のシミュレーション

年間所得500万円の場合のシミュレーション

年間所得が500万円、その全てを役員報酬として支払い、所得控除が120万円、そして家族従業員がいない場合においては約40万円の節税に繋がる計算になります。

年間所得1000万円の場合のシミュレーション

同様の条件で年間所得が1000万円の場合、その節税効果は100万円になる可能性もあります。しかし、あくまでもどのような事業をどのような形態で行っているかによっても変化するため、詳細は税理士等の専門家に問い合わせた方が良いでしょう

法人化で節税するための方法

退職金を損金に

個人事業では退職金を従業員に支払った場合、それを経費として計上することはできません。しかし、法人の場合は退職金を損金として計上できるため、その分所得を削減することが可能です。所得が減るということはイコール法人税の節税にも繋がります。

役員報酬で所得税相続税を減らす

法人は役員報酬を損金として計上できるため、法人税だけを見ると役員報酬を可能な限り上げた方が節税に繋がります。しかし、報酬を貰った役員の方には給与所得に対する所得税がかかってくるため、その辺りのバランスをうまく取る必要があるでしょう。やり方によっては、所得税や相続税を大きく削減することも可能です。

専従者給与を支払う

専従者というのは個人事業の制度であり、法人には専従者というものは存在しません。それにより、自分の家族をほぼ無条件で役員や従業員にすることができ、その給与は全額損金として計上可能です。個人事業の場合は家族専従者については様々な制約がありましたが、法人ではあくまで一定の範囲内であれば、家族従業員に対する給与を全額損金として計上することができます。

生命保険の法人契約

そして、生命保険を個人ではなく法人として契約することも節税に繋がります。個人として契約した場合、生命保険控除を使うことになるため、一定額を超える支払いは全額控除になりません。しかし法人として契約した場合は支払い額を全額損金算入可能です。

法人で社宅を経費に

法人で賃貸物件を借りた場合、実際に居住する役員や従業員が法人に支払う額との差額を損金算入することが可能です。一般的には、居住者は法人に50%の家賃を支払えば問題ないとされています。

タイミング次第で消費税を節約可能

法人は、基本的には設立後2年間は消費税を納める必要がありません。そのため個人事業主として開業し、消費税の免除期間が終了する頃に法人化すれば、その期間を更に伸ばすことが可能です。

法人化する際の目安や注意点


上述した通り、一般的には法人化を考える目安は年間所得500万円です。そのラインを超過したら一度検討してみても良いかとは思いますが、法人化するに当たっては、下記のような注意点も合わせて考える必要があるでしょう。

手続き自体に費用がかかる

法人化を考える際、まずネックになるのは設立費用です。合同会社で6〜10万円、株式会社で20万超の費用がかかると言われています。

毎年7万の住民税を支払う必要がある

そして法人は仮に所得がゼロやマイナスであっても、毎年7万円程度の税金を支払う必要があります。個人に対する住民税と同様、法人住民税にも均等割部分があるためです。

交際費に上限ができる

個人事業主の場合、事業に必要であれば交際費は100%経費として計上できますが、法人の場合は50%までしか認められなくなります。(資本金によって異なります)

社会保険に入る必要がある

法人化をすることで、従業員全員分の社会保険に加入する必要が生じます。高額な社会保険料は経営を圧迫しかねませんので、慎重に検討する必要があるでしょう。

まとめ

法人化によって節税できる部分は確かに大きいのですが、あくまでもケースバイケースということを忘れてはいけません。場合によっては個人事業の方が節税できるといったこともあるため、法人化を検討する際は専門家に相談しながら慎重に決める必要があるでしょう。

関連記事

ページ上部へ戻る