MECE(ミーシー)とは?使いこなすコツと役立つ書籍もご紹介

MECEという言葉を聞いたことはありますか?あまり聞きなれない方も多いかもしれませんが、効率的、効果的な業務においては必要不可欠な考え方です。今回はその言葉の意味や使い方、MECEについて学ぶための書籍の紹介をしたいと思います。

MECEとはモレ・ダブリがない状態

ロジカルシンキングの基本概念

何かを人に説明する際、わかりやすく迅速に伝えるためにはロジカルシンキング(論理的思考)が必要です。ロジカルシンキングは「物事を整理する力」と言い換えることもできます。

MECEとはロジカルシンキングの基礎となる考え方である「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の各単語の頭文字を取った言葉です。直訳すると、「相互に排他的な項目による完全な全体集合」となりますが、つまり「モレなく、ダブリなく」という意味です。マーケティングやビジネス戦略の際にはよく使われる概念ですので、覚えておきましょう。

MECEの必要性

ビジネスにおける目的とは、問題を解決することです。複雑な問題に対してはできる限りシンプルにして考えることが解決への近道となります。

問題をシンプルに理解するために、要素をモレなく・ダブりなく挙げることをMECEと呼び、「MECEである・MECEでない」といった使い方をします。考え方がMECEでないと、課題解決のゴールが定義できない、効率が悪くなるなどの問題につながります。

MECEの例題をやってみよう

例題:コピー機の購入

例えば、ある社員が新しいコピー機の購入について検討するよう、上司から頼まれたとします。
カラー印刷対応であり、A3サイズまでの印刷が可能なものを購入してほしいとのことです。

OKパターン:MECEになっている

MECEに細分化して考えていくと、コピー機の購入にはいくつもの要素があります。
上司からのオーダーであるカラー対応、A3サイズ対応に加え、費用、本体サイズなどがまず挙がります。また、費用には本体価格とランニングコストがありますし、本体サイズには幅、奥行き、高さがあります。

カラー印刷といっても、印刷方式にはインクジェットとレーザーの2種類がありますし、用紙サイズも対応しているかどうかだけでなく、給紙トレーがいくつ必要かも考える必要があります。このように課題を構成するすべての要素を取り出して考えることが、MECEであると言えます。

NGパターン1:モレがある

価格、カラー印刷対応であること、A3サイズまでの印刷が可能であることの3点のみをあげて購入を検討したとします。そうすると、例えば大きさが設置個所と合わずに設置できない可能性や、ランニングコストの高いものを選んでしまう可能性があります。上司から受けた注文以外の要素がモレていたため、このような自体を招きます。

NGパターン2:ダブリがある

今度は細分化して考え、検討すべき項目として用紙サイズ、必要な費用、ランニングコスト、本体サイズ、印刷方式、給紙トレー数を挙げたとします。

すると今度は、必要な費用とランニングコストが被ってしまいます。必要な費用の中には本体価格とランニングコストが含まれるので、重複して検討を進めることになります。

MECEで考えるコツ

MECEの4つの切り口

MECEには以下の4つの切り口があります。

要素分解(足し算)型 年齢、性別、地域など要素ごとに考える
時系列・ステップ型 生産から流通までの流れやPDCAサイクルで考える
対照概念型 質と量、個人と法人など対比した事柄から考える
因数分解(掛け算)型 単価×顧客数×購入頻度など各要素の相互関係で考える

これらの切り口を使い分けて考えることが、MECEに考えるコツです。

ロジックツリーを活用する

MECEによる思考は、頭の中だけで行うのではなく、実際に紙に書いてみると整理しやすいです。その際に活用できるのが、ロジックツリーです。初めに設定した事柄から派生する問題や原因などを連結図で記載していきます。そうすることで、要素の分解をわかりやすく行うことが出来ます。

2つのアプローチ方法

ある事柄を実行する際のアプローチ方法は大きく分けることが出来ます。トップダウン的アプローチ、ボトムアップ的アプローチの2つです。

トップダウン的アプローチとは、初めに方針を定めて、それに従って判断や行動を進めていくアプローチです。これに対してボトムアップ的アプローチとは、具体的な判断や行動をまず実行し、その積み重ねをもとに、全体としての方針を考えるというアプローチです。

どちらのアプローチ方法が優れている、ということはありません。状況に応じて使い分けましょう。

トレーニングに役立つ本を紹介

『ロジカル・プレゼンテーション ― 自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」』

良い提案をするために必要な考え方、伝え方に重点を置き、現場で使える論理的思考とプレゼンの技法を解説した本です。明解なステップと臨場感あるストーリーでわかりやすくまとめられています。

『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』

「問題」とは何かを考え、今考えるべき問題とそうでないものを見極める力を身に着けます。直接MECEやロジカルシンキングについて取り上げている本ではありませんが、必要な思考を養える内容になっています。

まとめ

冒頭で書いた通り、MECEはロジカルシンキングのうえで重要な考え方です。MECEをおろそかにしてしまうと、考えるべきことを考えられない、考えなくてもよいことを考えてしまうなど、業務効率、質の低下につながります。しっかりと身に着けて、効率的な業務を目指しましょう。

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