モアベターは間違い!?使い方と正しい言い回し

ビジネスの現場で「モアベター」という言葉が使われることがあります。語感から英語由来の表現だと想像できますが、果たして本当に正しい使い方なのでしょうか。この記事では「モアベター」が実際にビジネスで使われる場面と、本来の正しい表現についてご紹介します。

「モアベター(more better)」とは

「ずっと良い」の意味

ビジネスの現場で「モアベター」が使われる場合、「A」という状況や手段に比較して、「B」という状況や手段の方が「ずっと良い」という意味です。「B」を強く推奨するような場面で用いられます。「より良い」という意味である「good」の比較級「better」の前に、「better」を強調する意図で「more」を置いて「モアベター」という表現を用いています。

英語の文法としては間違い

「better」は形容詞「good」の比較級です。同様に、「more」は形容詞「much」の比較級です。

正式な英文法では比較級を強調する場合に比較級を用いることはできません。「more better」という表現は、比較級で比較級を強調していることになりますので、文法的には誤りです。

正しくはマッチベター

正式な英文法では、形容詞の比較級を強調するのは原型なので、「more」ではなく「much」になります。つまり、「ずっと良い」を表現するための正しい英語は、「much better(マッチベター)」ということになります。ただし、これはあくまで正式な英文法としては誤っている、ということです。

muchを強調して比較級のmoreになった

上記のとおり、「more」は「much」の比較級です。「ずっと良い」というニュアンスを表現するために、「much」をさらに比較級で強調したことによって、「モアベター」が生み出されたものと考えられます。

英語圏の人と会話する際は注意!

正式な英語の文法としては誤っているので、英語圏の人と会話する際には通じない可能性があります。特にアメリカではほとんど聞かれない表現です。英語圏、特にアメリカでは使用しないほうが良いでしょう。

ハワイなど使用してOKな地域もある

正式な英文法からは少し離れますが、Pidgin English(ピジン英語)と呼ばれるハワイの特殊な通商英語の文法では、「more」で強調することが認められます。ピジン英語は、もともと中国・東南アジアなどでビジネスの際に使用されていた、英語と中国語の混合英語です。

そこから派生して、ハワイの日系移民なども用いるようになっています。ハワイなど、ピジン英語が浸透していて、厳密な英文法から少し距離がある場合など、使用しても通じる場合もあります。

「モアベター」の使い方・例文

〇〇するとモアベター

何かの目的を達成する手段として、ある一つの方法を示しながら「〇〇するとモアベター」として、もう一つの方法を示す場合に用いられます。例えば、Adobe Illustratorで散布ブラシを用いると綺麗に描画できますが、サイズや散布の間隔を最適な状態に設定をしておくとモアベター、といったように用います。その手段を勧めたい、という意図です。

モアベターな〇〇を目指す

現在置かれている状況から、さらに発展した、より良い状況を達成するために、「モアベターな〇〇を目指す」といった表現が用いられます。例えば、Google Street Viewはとても革新的で人気の高いサービスですが、写真撮影に膨大な費用や時間がかかるため、Mapillaryは、クラウドソーシングを利用することによって、モアベターなサービスを目指している、といったように用います。現状を打開したい、という意思の表現です。

モアベターの正しい言い回し

much better

伝えようとしているニュアンスに近いのは、冒頭に紹介した「much better」になります。まさに「ずっと良い」という訳語に忠実な表現といえます。この表現を使用しておけば、英語圏の人を相手にした時にも、最も無難に意図を伝えることができるでしょう。

far better

「far」には「はるかに」といったニュアンスが含まれます。「far better」を用いることで、「はるかに良い」という表現になります。

「much better」よりも強い比較の表現です。最初に与えられた選択肢は歯牙にもかけないような意図が伝わります。

even better

「even」という表現も「さらに」というニュアンスで「better」につなげることが可能です。「much better」ほどには、2つの状況や手段に差が無い場合に用いられます。

ただし、「even」の場合はいずれかの選択肢が「悪い」わけではなく、どちらの状況や手段も「良い」のだ、という前提が加わります。どちらの選択肢を選んでも良いが、後者のほうが「さらに良い」といったニュアンスです。

まとめ

ビジネスの現場で、「ずっと良い」という意味で使われる「モアベター」は文法的には誤りです。ハワイなど一部地域を除いて、英語圏では通用しません。正しくは「マッチベター」となりますので、英語圏の方との会話では「マッチベター」を使用しましょう。また、そのほか近い表現として、「far better」「even better」も使用することができますが、若干のニュアンスの違いがあります。

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