個人事業主も保険に入るべき?経費や節税、扶養について解説

日本国内で生活をしていて一定の年齢に達すれば、フリーの立場であっても、原則として何らかの医療保険制度や公的年金制度に加入することになります。この記事では、個人事業主はどのような保険に加入すればいいのかといった点や、保険に加入する際の節税方法を紹介します。

個人事業主が入れる保険は?

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主保険は国民年金と国民健康保険

老後の生活や病気になったときのために保険制度への加入は欠かせませんが、個人事業主が加入する公的制度は、国民年金と国民健康保険であるのが一般的となっています。ともに市区町村の窓口で加入手続きを行いますが、経済的に納付が難しい人のための免除や猶予の制度があり、納めた保険料の全額が社会保険料控除の対象となります。

生命保険は所得控除対象

何かあった時のために民間の生命保険や介護医療保険、個人年金保険への加入も検討したいところです。これから加入契約をすれば、それぞれ最大4万円が生命保険料控除の対象となり、3つの保険に加入すれば最大12万円の控除が可能となります。なお、平成24年より前に契約した生命保険と個人年金保険については、それぞれ最高5万円が控除されることになっています。

損害保険も所得控除対象

損害保険とは偶然の事故によって生じた被害を補償するもので、地震保険や旧長期損害保険の保険料は所得から控除することができます。また、保険にかけている社用車や事業場にかかる費用を経費として算入することができますが、仕事とプライベートの両方で使っている場合は、その比率に応じて案分して計上することになります。

他に節税のため控除できるもの

所得控除が受けられる個人年金

個人年金として人気があるのが、通称iDeCoと呼ばれる個人型確定拠出年金と国民年金基金です。個人型確定拠出年金は運用の結果によって将来受け取る額が変わるのに対し、国民年金基金はあらかじめ給付額が決まっている点が違いの一つです。個人型確定拠出年金は全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となり、国民年金基金は社会保険料控除として全額控除され、ともに節税効果があります。

所得控除できる共済

小規模企業共済やセーフティ共済に加入するのも選択肢の一つです。退職金の積み立て制度として利用できる小規模企業共済は、全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となります。また、取引先の倒産により引き起こされる経営難から中小企業を守るセーフティ共済は、所得控除の対象とはなりませんが、全額を必要経費に算入することができます。

個人事業主が選べる4種類の医療保険

国民健康保険

個人事業主の多くが加入しているのが国民健康保険です。市区町村により計算方法は異なりますが、世帯ごとの前年の所得に基づいて保険料が決定され、世帯主に対して通知が行われます。確定申告で青色申告の最高65万円の特別控除を受けていればその分だけ所得が低くなりますので、同じ収入でも白色申告に比べて保険料の負担を少なくすることができる可能性があります。

国民健康組合を任意継続する

会社を退職して間もないのであれば、引き続き同じ健康保険に加入することができます。退職してから20日以内に継続の手続きをする必要があり、最大2年間加入を継続することができます。これまで会社と折半で負担していた保険料を、継続後は全額負担しなければなりませんが、妻や子どもを引き続き扶養に入れることができます。

健康保険の被扶養家族に入る

すでに健康保険に加入している両親や配偶者、兄弟姉妹の扶養に入る方法もあります。年収が130万円未満で生計を同じくしていることなどが必要ですが、誰の扶養に入るのかにより条件は異なりますので、あらかじめ確認をしましょう。扶養に入れば保険料の負担はありませんので、事業を開始したばかりで収入が少ないときに向いているといえるでしょう。

健康保険組合に加入する

同じ業種の人同士が加入をする健康保険組合もあります。文芸美術国民健康保険組合や東京美容国民健康保険組合など、ほとんどが業種ごとに組織されていて、保険料が定額であることが多く、給付サービスが手厚いのが特徴です。それぞれ加入条件が定められていますが、同業者がどのような健康保険に加入しているのか調べてみるのもいいかもしれません。

扶養控除で税金を減らすには

扶養親族になるための条件

両親や兄弟姉妹の扶養親族になると税法上の扶養控除を受けることができ、所得税で有利になります。社会保険においても扶養の概念は出てきますが、社会保険上と税法上の扶養の定義は同じではありません。税法上の扶養親族となるためには、以下の4つの条件を満たす必要があります。

  • 配偶者以外の親族であること
  • 納税者と生計を同じくしていること
  • 一年間の合計所得金額が38万円以下であること
  • 青色申告専従者として給与の支払いを受けていないこと、または白色申告専従者ではないこと

従業員の社会保険は損金になる?

法人化している個人事業主では損金に

原則として、事業主が個人で加入する生命保険は必要経費とはなりません。また、一部の従業員にしか掛けていない保険料についても、福利厚生費ではなく給与として取り扱われることがあります。しかし、すべての従業員を対象に定期保険に加入をすれば、その保険料を必要経費に算入することができます。また、法人化していれば損金として計上することが可能です。

まとめ

個人事業主が加入するのに向いていて、節税効果も期待できる保険は少なくありません。従業員に保険を掛ければ、福利厚生が充実し、勤労意欲の向上にもつながります。様々な種類の保険がありますので、自分により適した保険を探してみて下さい。

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