ニーズとは?類語ウォンツとの違いや、対義語シーズの意味などを解説

ニーズという言葉を耳にしたことはあるでしょうか。何となく感覚的に使っていても、ウォンツと混同してしまうということもあるかもしれません。ここではニーズとウォンツの差異、対義語シーズの意味などを解説します。正しく使えるようにしましょう。

ニーズとは?

ニーズは英語で記すと「needs」

ニーズは英語で表記すると「needs」となります。欠乏感、何かを欲しいという欲求を示す言葉です。ナビゲート ビジネス基本用語集には以下のように記されています。

「個人の場合、生理的ニーズ(空腹・渇き)、社会的ニーズ(帰属、尊敬)、個人的ニーズ(自己実現)などがあり、人間生活上必要な、ある充足状況が奪われている状態をいう。ニーズはそれ自身では具体的な購買行動とはならず、欠乏感を解消するための商品やサービスへの欲求(ウォンツ)となってはじめて購買行動が起こるとされている。

主にマーケティングでよく使われる言葉です。

意味は消費者側の要求、需要、必要性

ニーズとは一般的に、消費者側の要求、需要、必要性を表す言葉です。マーケティングでも同様に使われています。

お客様の要求、需要、必要性に沿った商品やサービスを開発するためには、顧客の欲求は何なのかを的確に把握して、掘りおこしていく必要が生じるものです。ニーズには主に、潜在ニーズと顕在ニーズの2種類があります。

対義語はシーズ、類語はウォンツ

ニーズの対義語はシーズで、類語はウォンツです。シーズは英語で「seeds」、ウォンツは「wants」と書きます。

ニーズが消費者視点であるのに対してシーズは商品等を提供する企業側からの視点となるため、対義語という扱いになっています。一方、ニーズは類語のウォンツと混同されやすく、主に数種類の解釈があります。

対義語「シーズ」とは?

意味は企業側の志向を重要視した開発

シーズとは、まだ世に出ていない新しい商品やサービスを提案するための企画・技術力・材料など、企業側の志向を重要視した開発のことを意味しています。1990年代半ばまでのインターネットがシーズの代表的な事例と言えるでしょう。

当時インターネットは一部の研究者だけが使っていたものでした。しかし徐々にメールや通販などに活用され、消費者が「こんなものを欲しかった」という気づきを得ることになったのです。シーズを直訳すると「種」となり、どんな形で使えるかがまだわかっていないビジネスの種という意味で使われることもあります。

ニーズとウォンツはどう違う?

ウォンツの意味

ウォンツはニーズと対で使われることが多いですが、明確に区別できている人は少ないのかもしれません。ウォンツには欠乏感を満たすための具体的な商品やサービスへの欲求、まだ顕在化されていない要求といった意味も含まれています。

また、「これ以下に水準は落としたくない」と「少しでも良くなりたい」といった形で欲求を二分し、前者の水準維持型をニーズ、後者の向上型をウォンツとする解釈もあります。

ニーズとウォンツの違い

ウォンツには主に数種類の捉え方があるとされますが、場合によっては正反対と思われるものもあるために注意が必要です。話し手の意図に沿って解釈していきましょう。

主な解釈の1つでは、ニーズは潜在化している抽象的な欲求、ウォンツは欲求を満たすために選ばれる具体的な選択や理由という位置づけです。例を挙げると「のどが渇いたから何か飲みたい」という抽象的な欲求がニーズであり、その欲求を満たすための「ウーロン茶が欲しい」という具体的な選択がウォンツとなります。

他方で、顕在化している欲求をニーズ、消費者自身もまだ気づかない潜在的な欲求をウォンツとする解釈も見られます。

ニーズがつく言葉は?

顧客ニーズ

顧客ニーズとは顧客が抱く欲求や願望のこと、つまりどのようなお悩みを解決したいと考え、どうなりたいという願望を持っているかということを意味します。欲求や願望を満たすために顧客が望んでいる商品やサービス、とも言い換えることができるでしょう。

顧客ニーズには主に2種類があり、顕在ニーズと潜在ニーズがあるとされます。

潜在ニーズ

潜在ニーズとは、顧客自身もまだ気づいていない欲求です。本人にも自覚がない漠然とした欲求のため、引き出すには高度なインタビュースキルが必要になるでしょう。

しかし、潜在ニーズをうまく引き出すことができれば、本質的な気づきを与えることができ、顧客満足度も上がります。場合によっては、差別化や商品の販売しやすさにもつながるのです。

顕在ニーズ

顕在ニーズとは、「こんな商品が欲しい」「こういったサービスがあれば嬉しい」と顧客自身が自覚できており、言葉やイメージなどで明確になっている状態です。現在では商品やサービスの選択肢が多くなっているため、顕在ニーズは少なく競争が激しくなっています。

したがって、潜在ニーズの掘り起しがマーケティングの鍵を握るというのが一般的です。

依存的ニーズ

依存的ニーズとは介護や福祉の現場で使われる用語で、サービスの利用者に対する全面的な支援が、サービス提供側に要求されている状態であることを指します。主に福祉生活施設などで、利用者の生活全般を支援するサービスがその一例です。

一方で、在宅などで個々の要求に応じ、生活の一部を支援してもらう自立型ニーズという言葉もあります。こちらは自立が目的となっており、依存的ニーズと対比して使われています。

ニーズの使い方や例文は?


ここでは、ニーズの主な使い方や例文について見ていきましょう。

ニーズに応える

要望に応えることができる状態、またはその状態をめざすときなどによく利用される言い回しです。例文を挙げると「多彩なユーザーのニーズに応えた新商品を開発します」「お客様のニーズに的確に応えるためには、綿密な事前リサーチが欠かせません」

「地域のお客様のニーズに応えた品ぞろえ」「事前にサービスを試したいというニーズに応えて、30日の無料お試し期間を設けています」のように使います。

ニーズに対応する

主に要求・欲求・需要に応じる、といった意味で使われる表現です。例文としては「いろいろなニーズに対応するために、オプションパーツを多数ご用意いたしました」「多様なお客様のニーズに対応するには、新たなサービスづくりと人材育成が必要になります」

「このビジネス書は個人事業主から中小企業の経営者まで、幅広い事業主のニーズに対応しています」「多様な住民からのニーズに対応するために必要となる、市職員の心構えと対処法」などといった形で活用できます。

ニーズがある

商品やサービスなどを求めている個人や法人がいる、需要がある、といったときによく使用される言い回しです。例文としては「公共施設主催のパソコン教室は、子どもからシニアまで根強いニーズがあります」

「病児保育サービスは、未就学児をもつ共働き世帯に大きなニーズがあるのではないでしょうか」「スマートフォンは子供から大人まで幅広く使われていますが、旧型の携帯電話も依然、根強いニーズがあります」などが挙げられます。

ニーズを把握する

相手の欲求や願望を正しくつかむ、把握する、などといったことを表現する言い回しです。

例文には「お客様のニーズを的確に把握し、限られた時間で効率よく進めるために、まずは事前アンケートにご協力ください」「人脈を作るためにはまず、相手のニーズを把握し、相手が求めている情報や知人を紹介するなど協力を惜しまないようにしましょう」といったものがあります。

まとめ

ニーズとウォンツは消費者視点に立った用語、シーズは企業視点からの用語となります。ニーズとウォンツは類語と位置づけられていますが、解釈には数種類あるとされており、使うときには注意が必要です。相手の意図やシーンにあわせて使い分けるようにしましょう。

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